時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

著者 :
制作 : 貞本 義行 
  • 角川書店
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レビュー : 539
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041305218

作品紹介・あらすじ

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている-そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。

感想・レビュー・書評

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  • 中学の時に観た映画版を思い出した。
    当時、泣きそうになった。

    時を行き来できる女の子の青春物語。
    甘酸っぱい初恋の味です。

    「切ないハッピーエンド」(映画バタフライ・イフェクトのコピー)に心を奪われます。

    ああ、オイラもラベンダーの香りに包まれて、時空間を越えて、美少女に巡り会いたい!

  • 小説を映像化する場合、原作の長さはこのくらいの短さがいいのだろうな、ということを実感させられた。
    40年以上も前に書かれた『時をかける少女』は「いいものはいい」ということを強く実感させられた物語だった。
    時をかける少女に限らずほかの2編も、話の続きが気になり、エスカレーターに乗っている間も本を開いてしまった始末。推理・ホラー小説で失敗ばかりしていることだし、しばらく筒井康孝を読み漁ろうか。

  • 売れてるものは間違いなく良いモノであると私は思っている。
    そういえば、「売れているものが良い物であれば、世界で一番旨いラーメンはカップヌードルや」などと曰った人がいたが、
    なんで勝手に旨いとかまずいとかの話になっとんねん、
    と、私はツッコミを入れることと禁じ得ない。
    とにかく、売れているものは良い物である。
    ※ただし、明らかに大衆が踊らされたものは除く。
     (例:免罪符、マイナスイオン等)

    そこで、いわゆる「ときかけ」を読んでみた。
    私は1作品も観たことはないのだが、
    この作品は何度となく映像化された名作だ。

    「時をかける少女」は想像以上の話の単純さと短さだった。
    タイムリープの内容もシンプルでひねったところも無く
    読了後、読み終わったことを疑った程に短かった。
    後味は非常にさっぱりして、
    そうして、少しだけ心が洗われた。

    もっと早く、少なくとも10代のうちに
    この作品を読んでおけば良かったと思った。
    そうすれば、この作品は屈折してすっかり邪気眼と化していた
    14歳の私の心を癒す一服の清涼剤となっただろう。
    そうして、すっかり更生した私の将来はもっと明るく清らかなもの(少なくともこんな深夜に小説の感想を書きながらほくそ笑むなんてことはなく)になっていただろう。

    いや、もっと早く出会えなくて残念。

  • 時をかける少女

    190304読了
    今年16冊目今月1冊目。
    #読了
    #筒井康隆
    #時をかける少女

    今更ながら初読み。
    タイムリープものの嚆矢だろうか。
    人物造形、筋立て、SF要素、驚きの展開と切ない結末。短い中に破綻なく入ってて恐れ入る。

    今までミステリばっか読んでて、以外のジャンルにはカタルシスがないような錯覚をしてたけど、小説は奥が深いなぁ。

  • 『時をかける少女』読了

    「時をかける少女」より

    収録作品
    時をかける少女
    悪夢の真相
    果てしなき多元宇宙

  • 正直言って和子の話がずっと続くのかと思えば途中で終わってしまい、少し短く感じました。しかし、世界観は今まで読んだ中でずば抜けて良かったです!

  • 表紙これじゃない、貞本義行さんがかかれた、和子の絵です。これでは映画の小説になってしまうのでは。。
    ストーリーはロマンチックなSFで、どこか夢の中にいるような気持ちになる話。ラベンダーの香り、理科室、、映画にもなった名作です。

  • 毎年夏に「時かけ」のアニメ映画放送されると「ま、私この原作もちゃんと読んだもんね」的な優越感が。原作のヒロインが圧倒的に上品なことで。最後切なくてすきです。

  • (01)
    なぜ本書は陳腐化していないのだろうか.
    連載から半世紀を経た現在に読んでも,中三の彼女ら(*02)彼らは,みずみずしい.当時の風俗が,親世代,親の親世代のレトロを特段に醸しているわけでもない.
    ひとつの理由として,SFであること,もっといえば時間の超越をテーマにした小品であるため,陳腐化や風化にさらされず,活性や潤いを保ちえたと考えることができる.
    またひとつとして,何度も映像化され,いくつかはヒットしており,その映像の力によって,この文学が引き継がれていることも理由になるのだろうか.
    もちろんそのためには,言葉のシンプルさがあって,連載当時の媒体が青春期の女性や男性向けのものであって,分かりやすく,しかし,テーマは深く記されていた.文体の単純さと強靭さ,そこには神話や伝説の構造すら読み取ることができるのかもしれない.
    死の問題,とりわけ若くして死んでしまうことの問題が,宮沢賢治などの物語のように,タイムリープといったSF的な装いの影に,ちらほらと見えてもいる.

    (02)
    主人公の人物造形も不思議である.母性,幼児性,女性性などに還元できない,機械的な魅力がある.物語の中で未来からやってきたのは別の人物であるが,彼女の「時をかける」性が本書を名作としているといってもよいのではないだろうか.
    角川文庫版に表題作とともに収録された「悪夢の真相」や「果てしなき多元宇宙」にも,主人公の機械は,顔を見せている.

  • 短かった!
    むかし映画をやってて、有名な話だけど読むのは初めて。
    こんなに短い話と思わなかった。
    映画化するならこれくらい短いほうがいいのかもしれない。
    短くてもきゅんとするいい話だった。

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著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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