日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)

著者 : 筒井康隆
制作 : 山藤 章二 
  • 角川書店 (2006年6月24日発売)
3.19
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  • レビュー :131
  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041305225

作品紹介

地球規模の地殻変動で、日本を除くほとんどの陸地が海没してしまった。各国の大物政治家はあの手この手で領土をねだり、邦画出演を狙うハリウッドスターは必死で日本語を学ぶ。生き残りをかけた世界のセレブに媚びを売られ、すっかり舞い上がってしまった日本と日本人だが…。痛烈なアイロニーが我々の国家観を吹き飛ばす笑撃の表題作(登場人物解説付)ほか、新発掘短篇「黄金の家」も収録。

日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「日本以外全部沈没」★★
     タイトル通り。
     登場人物紹介はあるものの、やはりわからないから面白みに欠ける。
    「あるいは酒でいっぱいの海」★★★★
     短いがかなり面白い。
    「ヒノマル酒場」★★
     テレビで放映されている宇宙人は本物!?
     大阪人とマスコミに対する皮肉か。
    「パチンコ必勝原理」★★★★
     これまた短い。そしてオチが読みやすい。
     それでいて様々な手法が面白い。
    「日本列島七曲り」★★
     時代を感じる。わからない。
    「新宿祭」★★
     これまた時代を感じる。
    「農協月へ行く」★★
     きっと農協の評判が悪い時代だったんだろうなということぐらい。
    「人類の大不調和」★★★
     万博の話。痛烈な皮肉。
    「アフリカの爆弾」★★
     すごい旅路。オチは・・・?
    「黄金の家」★★★★
     タイムパラドックス的な。とても面白い。
    「ワイド仇討」 ★★★
     何を言いたかったのかわからなかった。
     読み物としては面白かった。

  • タイトルに惹かれて買ったけれどちょっと期待外れでした。文体が好みじゃないみたいです…
    筒井康隆さんの書く文章全てが合わないわけじゃないことに期待して、いつか「時をかける少女」を読んでみたいです。

  • いやぁ、これは便利なサービスができたと早速Booklog試してみるのだ。
    この短編集、20年振りに読み返したが、相変わらず面白い。
    これが書かれたころはもう40年前だが、大して東アジアの政治状況など変わりっこないのだなぁと。中華圏の辺境国日本。というかそういう政治状況だってのに、全然外とは渡り合えなくなってしまった。なんか民主党政権もっと派手にスマートに外交渡り歩くのかと思いきや、自民党レベル以下のドメで都会・勝者を向いたどぶ板。しかもドメ統治もガタガタ、今や踏むどぶ板すらないからなぁ何も特技が無くなってしもうた。という具合になんだか、今の状況を照らし出すのに効果的な表題作他。やはり筒見御大は面白いなぁ。

  • 筒井康隆の短編集寄せ集め。 言葉等が古いのは発刊された時が古いからしょうがないとして、それ以上に中身が驚きだった。 とにかく狂気に満ちあふれてる、と言うのが僕の印象。 狂気は間違った書き方をすれば恐ろしいものだが、筒井康隆の文章にはエンターテイメントの要素しか無く、狂気を手玉に取る作家なのだと思った。 個人的には表題作の『日本以外全部沈没』より、『アフリカの爆弾』が近いうちにおこってもおかしくないな、と思ってしまう程のクオリティでオススメです。

  • 筒井氏の発想はいったいどこから来るんだろう……そんな、陳腐で考えても仕方ない疑問をずっと持っていますが、こういう短編集こそ、その発想力のすごさを感じます。

    本作品集は、そんな筒井氏の、比較的初期の作品を集めています。ちょうど「日本沈没」を読んだので、表題作を読んでみたかったわけですが、意外にあっさりした流れで驚きました。まぁ「日本沈没」のカウンター作品としては、これでも良いものなのかも知れません。ただ、これ単体だと、あまり面白みはないな、と。

    それ以外も、作品の善し悪しには結構差があるように感じます。まぁ、正確には善し悪しというか、ワシの好みの好悪に過ぎませんが。結構、オチの尻切れ感というか、まるでお笑い的な「オチ」を付けようとして失敗しているかのような、そんな作品もあります。

    ただ、やはりこの全体的な馬鹿馬鹿しさ、スラップスティックコメディとしての質の高さはすごいです。そして、各作品の風刺感。時代劇、SF、日本でないところでの物語、でもそれぞれに差し込まれた当時の社会に対する風刺が面白い。

    「ヒノマル酒場」での記者の描かれ方、「農協月へ行く」で描かれる醜悪なエコノミックアニマル、「アフリカの爆弾」のナンセンスな空気、このあたりが、特に気になった作品とポイントでした。「ワイド仇討」のシュールさも良いですね。

  • 「おい、シナトラが東海林太郎をうたっているぞ」
    世界各国が上昇した海水面の下に沈んだため、世界の著名人が避難してきた東京・銀座のバーで巻き起こるてんやわんやなど、破天荒な短編集。

    蒋介石と毛沢東が銀座で一触即発。
    ガンジーが間違えて牛肉を食べる。
    バーのバンドがビートルズ。
    等々、とてもありえないだけに笑える話だけど、
    世界史や世界情勢に興味を持つきっかけにもなるし、
    ぜひ中学生くらいに読んでおくべき。
    こういうネタを笑えるようになるためにも
    ある程度勉強しておいてよかったと思える本。

    新宿ソーラン(騒乱)節のカセット(CDでも可)
    どこかにないかな。

  • 「対話の時代とか何とかいって、やたらに他人の問題を知りたがる人間がふえたが、みんな他人の問題を軽く見て、それらすべてが自分の問題より小さいと感じて納得しているのだろう。それはかかわりあいではなく、逆に、かかわりあいを避けることだ。」

    お借りしました。
    さすが、というか、なんというか。。。
    非常に歴史は感じさせられるんだけれど、ブラックさは、今の世の中に十分通じるものがあるのだ、、、怖い・・・

    そして、元ネタが、凄いなぁ。。古いけれど、新しい。
    今じゃ、こういうことって誰もしようとしないと思う。
    いや、今も昔もこの人だけなんじゃないかって思えるぐらいの遊びっぷり。
    お見事としか言いようがないのです。

    まぁ、もちろん、物語のほうがすきなんだけれど、
    たまにはこういうのもいいかな、って気にちゃんとさせてくれるので、さすがなのでした。

    【10/11読了・初読・友人蔵書】

  • タイトルがいい。

  • 合わない。

  • ドタバタというか、狂った世界の
    リズムが合わない作品(表題作も)は、
    滑稽とは思えても趣味が合わない、
    場合によっては嫌悪感をも感じてしまう。
    その向こうに、(当時の)時代をどれだけ
    見透かして茶化す、天才の視点があっても。
    ちょっと、大衆に対する優越感を感じてしまうのかな。

    法螺話というが、
    隅に追いやられている人を笑いものにして
    隅に追いやっている人を滑稽に描きつつ
    実は両者とも笑いものにしている
    高みに立った風味が漂うよう
    感じているのかもしれない。

    鋭さに耐えられない、普通の感覚が
    壁・溝を作っているのかもしれない。

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