霧が晴れた時 自選恐怖小説集 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 700
感想 : 80
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041308639

作品紹介・あらすじ

太平洋戦争末期、阪神間大空襲で焼け出された少年が、世話になったお屋敷で見た恐怖の真相とは…。名作中の名作「くだんのはは」をはじめ、日本恐怖小説界に今なお絶大なる影響を与えつづけているホラー短編の金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • 小松左京ホラー短編集。
    「くだんのはは」が圧倒的。
    くだんのはは:凶事を予言する牛頭の怪物。
    まめつま:赤ん坊の夜泣きの原因の妖怪。
    影が重なる時:ドッペルゲンガー。
    保護鳥:ハーピー。女面鳥身。
    霧が晴れた時:人が消えていく話。

  • 最初の方の短編は、霊的なおどろおどろしい怖さがあり、中盤からはSFよりなちょっと不思議な話と言う感じだった。
    どの短編も短編だけど世界観がとても作り込まれていて、短いと言うのを感じさせない程すんなりと話に引き込まれた。

  • すぐそこ…ライトなホラー。こわい
    まめつま…単なるホラー。
    くだんのはは…有名みたいだけど、うーん。なんか寂しい話。
    秘密(タプ)…一番印象的かも。おどろおどろしくて、想像すると震える。
    影が重なる時…実際に起こったらこわい。オチが途中からわかった。
    召集令状…お父さん、、やめて、、
    悪霊…のめり込みこわ。
    消された女…そっちか!おもしろかった。
    黄色い泉…そういう運命だったのかな?奥さんが道誤らなければ変わってたかな?
    逃ける…ホラー。不気味。
    蟻の園…こわいけどおもしろかった。
    骨…分かるような、分からないような。掘りすぎ、、
    保護鳥…こういうの好き、迫ってくる危機感がリアル。
    霧が晴れた時…これが一人きりだったら怖かったろうな。
    さとるの化物…テレパシー確かにこわい。

    キ印って言葉、恥ずかしながら初めて知りました。

  • やっぱり「くだんのはは」が一番の傑作。一番怖かったのは「秘密(タブ)」、「逃ける」(ふける)という作品に思う事たくさんあったが、ブログで書ければ書く。

  • すごく、すごく、面白かった。
    じっくり堪能しました。

    まさに自分にハマる作品でした。
    オチも秀逸でグッとくる話が多かったと思います。
    SF込みのブラックジョークがたまらない傑作短編集

  • 「日本沈没」で有名なSF作家による自薦ホラー短編集。SF畑出身ということもあって星新一のようなショートショート感が見られる作品も多いが、ホラーに舵を切った作品はどれも怖い。

    自分は何者なのか、自分が目で見ているものは何なのかということに自信が持てなくなった登場人物は阿部公房の作品の中に出てきそうだ。

    「くだんのはは」「召集令状」など戦時中・終戦直後を舞台にした話が特に面白い。

  • 小松左京先生の自薦恐怖小説集「霧が晴れた時」。
    「そこまで」と「召集令状」が好きで買ってしまいました。

    無限ループって怖くね?っ思いたい方にオススメ。
    ※カニバリズム系表現苦手な方は避けて下さい

  • バリエーション豊かなホラー短編集。古典ホラーや神話、伝承、妖怪を題材にしつつ、現代的な視点やSF的な解釈を持ち込んでいる(筆者あとがきでも述べられているが上手く成功していると思う)。SF的な解釈が怖さや怪しさを打ち消さず融合しているのは見事。
    一番好きなのは「すぐそこ」。
    一番怖さを感じたのは「招集令状」。

  • 1993年に刊行された作者自身のセレクトによる怪奇、SF奇談の15話から成る短編集。
    日本古来から伝わる伝説から怪談や妖怪の怪奇譚のみならず、時空の歪み、超能力といったSFテイストのストーリー、過去の経験から戦争に対する日本人の深層心理に根付く不安などバラエティーに富んだ小松左京の手腕がさえる『恐怖』のショートショート。昔から伝承される怪談も、科学に裏打ちされたSFも、人が感じる恐怖には“時代”は意味を持たないという「日本民族研究家」であり日本を代表するSF作家の小松左京独特の視点が光る。
    中でも『件の母』は主に関西方面で語られた都市伝説の一つ。敗戦の色が濃くなった戦争末期の混沌とした社会不安をテーマとしており、古くは文政の頃から語り継がれた牛の体と人間の顔の怪物『件』(「人牛」の文字が『件』となった)にまつわるスリラー。
    『件』は生まれて数日で死ぬが、その間に作物の豊凶や疫病、旱魃、戦争など村人や庶民の生活に関して重大な様々な予言をしてそれは「間違いなく起こる」とされている。大東亜戦争末期ごろから人間の体と牛の頭部を持つ女性「牛女」とする話が兵庫県を中心に多く聞かれた「都市伝説」を取材して『件』と『牛女』の話をかけ合わせ、戦前の流行歌である「九段の母」に引っ掛けた洒落を題名にしたシニカルな側面もある秀作。
    その他、南洋の呪いにまつわる話の『秘密≪タブ≫』、日本の封印された墓を暴いたことで起こる『悪霊』、妖怪の生贄に計られる男の『保護鳥』など土着信仰や妖怪など古典ともいえるラヴクラフト系ストーリは短編ながらなかなか読みごたえがある。
    ここで語られるエピソードの数々は、どれもが40年以上前に書かれた作品とは思えないほどリアリティーあるストーリーに感じるのは日本の風俗文化研究者ともいえる小松左京という作家の先見性と文学性故であろう。

  • 普段の生活の中で起こりそうな怪奇現象。
    パラレルワールドな感じが地味に怖い。
    ひょいと別世界に紛れ込んでそうな…

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著者プロフィール

1931年大阪市生まれ。京都大学文学部卒。61年「地には平和を」で第1回空想科学小説コンテスト努力賞。73年刊行の『日本沈没』が大ベストセラーとなり第27回日本推理作家協会賞を受賞。85年『首都消失』で第6回日本SF大賞受賞。2011年逝去。

「2022年 『小松左京“21世紀”セレクション2 闇の中の子供/ゴルディアスの結び目』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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