おちくぼ姫 (角川文庫 た 5-23)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314234

感想・レビュー・書評

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  • ただ訳されているわけではなく、途中で独特の用語や当時の習わしについて解説が入るので読みやすかったし、親しみを持って読めた。原文を読んでみたくなった。
    受験勉強のときに知っていればなー。

  • 2023年「発掘部門」という事で手に取りました。
    日本の古典が苦手なので「◯◯の君」や「大将」「少将」などの文字、登場人物や名前がこんがらがって最初はなかなか進みませんでしたが、あまり細い事は気にせずテンポを大事に読み進めていったら、この先どうなるのだろう…!?と楽しく読めるようになりました。最後はさすが日本らしい結末だなぁと。これがヨーロッパだったら…と日本の素晴しい文化も感じました。

  • 面白かった!平安時代のシンデレラ物語。
    少女漫画を読んでいるようなトキメキ、爽快感。

  • 溜飲を下げるスカッと痛快なお話。なんか大岡越前や水戸黄門的な、してやったり感あり。いけすかない北の方の鼻を明かしてやったゼ。あからさまが過ぎるけど、知恵を使うことや聡明であることの大切さを学んだ。

  • 登場人物みんな好きだなー

  • なんだかんだで読む機会がなかったのですが、やっと。

    本文は古典をものすごく読みやすく落とし込んであって、本当に寓話のように仕立ててあります。
    不遇の状態にあるお姫様「おちくぼ姫」に健気に仕える阿漕が本当にいいキャラクターで、こっちが主役かなと思えるくらい。

    右近の少将とおちくぼ姫、帯刀と阿漕、少将の従弟と四の姫。
    試練に遭いながらも愛を貫くカップルの姿を、どたばた劇を交えながらコミカルに・・というのが、シェイクスピア喜劇に似ているな、とふと思いました。
    『から騒ぎ』とか、似ているのでは。
    (脇役のほうがいいキャラなところも含めて笑)

    グリム童話のようにきれいにまとまっていて、わかりやすく、読みやすく、なのに世界観には広がりがあって。
    楽しい作品でした。

  • 私の読んだのは1979年に書かれたもので可愛いおちくぼ姫の絵が描かれた表紙でした。
    お裁縫が上手で、センスも良く、控えめで、上品で、心優しい…

    これ以上ない程の素敵な女性が、継母に監禁され酷使される。

    でも、この物語はそんな境遇の姫が、
    出自も良く、将来を嘱望され、経済的にも豊かな上に、イケメン、モテモテ男性…と、これまた言うことなしの素晴らしい男性に、偏見なく大事に扱われ、優しく
    深く一途に愛され、幸せになる
    純愛小説でした。

    余りにも出来過ぎたお話なのに千年もの長い間愛されて残っているのは、どうしてでしょうか。
    いつの世も、
    男性はこうであって欲しい
    こんな男性に深く一途に愛されたい
    と言う
    切なる女性の望みは、変わらず同じだと言うことではないでしょうか。。
    執念深さの無い、心の美しい姫だったからこそのハッピーエンドだったとも思います。

    因みに、
    この田辺さんのご本は、4巻ある内の3巻の始めまでのお話を、彼女なりに纏められてるそうです。
    田辺さん曰く、4巻は面白く無いとの事でそうされたそうです。

  • 2023年発掘部門「超発掘本!」
    平安朝時代のシンデレラストーリー「落窪物語」

    田辺聖子さん解釈で読みやすく楽しく読めた。
    登場人物が魅力的に描かれてい、好感が持てることも、入り込みやすく本書が好きになる理由に感じた。

  • 角川文庫の装丁に惹かれて読んでみました。
    古典では源氏物語が数多くの作家さんがアレンジしていますが、この落窪姫は一冊完結で読みやすかったです。田辺聖子さんが冒頭に書かれているように平安時代のシンデレラストーリーでした。

  • 平安朝時代の日本のシンデレラ。
    数々の嫌がらせを乗り越える愛、手助けする脇役、そして一途を貫く清らかさ。
    子どもたちにも文句なくオススメ出来る物語でした。

    資親の漢気溢れる場面が、個人的に特にお気に入りです。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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