怪物伝―さかさま世界史 (角川文庫 緑 315-5)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041315057

感想・レビュー・書評

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  • 世界史上の有名人たちについて寺山修司が記す一冊。
    寺山視点によって、寺山世界に偉人たちが連れ去られていくようで面白い。
    なんて鮮やかに、自分の世界に引き込むんだ。誘拐だこれは。

  • ラスプーチン
    アラン
    写楽
    サド侯爵
    アンデルセン
    ニュートン
    西鶴
    ポオ
    スウィフト
    馬琴
    サン=テグジュペリ
    マキャベリ
    ヴィヨン
    モーゼ
    魯迅
    ガンジー
    ヒットラー
    クラウゼウィッツ
    ランボー
    グリム兄弟
    ネロ
    空海
    ダーウィン

  • 偉人たちをぶった切ってちょいと見てみような話。
    特に差異というか、影の部分を取り上げて、世間とは逆の視点から読み解こうとしている。
    提示というよりは、ただ煽っているだけにも感じるけどね。
    反骨精神って、知識がなければ神風になるだけね。

  • 考えも及ばぬ批評が書かれている。

    個性的な人物を個性的な見地で評されている。


    少々…かなりの下ネタあり

  • 寝る前に必ず3回幸せ、幸せ、幸せと唱えてから眠るの。おかげで貯金がこれだけたまったわ。
    モーゼの十戒によって数千年もの長い間、土地を求めてさすらい続けたユダヤ人の不幸はむしろモーゼが存在した不幸というよりはユダヤ人が一人のモーゼを必要とした不幸と考えた方がいいのではないだろうか。
    ガンジーの非暴力思想は肉の恐ろしさに由来している。

  • 世界のありとあらゆる偉人を言葉でぶった切っていきます。ニュートン、ポー、ガンジー、ヒットラー、ランボー、空海、ダーウィン、etc・・・

    特にヒットラーの記事は秀逸。

  • 寺山修二デビュー。ハイ、遂に手に取りました、読みました。
    ラスプーチン、写楽、サド侯爵、マキャヴェリ、モーゼ、ネロ、ダーウィン・・・etc
    寺山的世界史上の有名人批評本。
    寺山の名前は前から知ってたし、なんとなく気になってもいたと思うんだけど、食わず嫌いでずっと放置してた。
    前に一度読んで見ようとして、写真みたらタイプじゃないのでヤメタ事があった気がするw
    若者向けにエッセイとか書く人って胡散臭い輩が結構多い気するし、その辺不安だったんだけど・・・・・・結構よかった。。。
    てか『結構』いらないな。普通に『よかった』。寺山いいかんじ。
    天邪鬼的なところはあるっぽいけど全然許容範囲。
    何より読者に媚態ふりまくとゆーか迎合しようとしたよーな所がなくて安心した。
    誤解を恐れず言いたい放題てかんじだし。
    逆にチョクチョクきわどい発言なんかもあって、それが自分の本音とかもー一切関係なく、ただ浅墓でヒステリーな読者を意図的に挑発するよーな事わざと書いて遊んでるんじゃないかと思える時もあったりw
    キザになりそうになると急にギャグやシモネタで中和したり、そのさじ加減もなかなかいい塩梅でハナにつかないし。
    いい気持ちに振りまわされたかんじ。
    ただ、ちょくちょく法螺が混じってるんじゃないかと猜疑心は出てきたw
    かなり頭がよさそうだってのは、これだけの著名人なら珍しくないかもしれないけど、しかし
    かなりの早熟ぶりには驚かされた・・・。




  • 後世に名を残した歴史上の人物や思想家,科学者などを取り上げ,さまざまな角度,とくに負の側面にスポットを当てて批評を加えていくというコンセプト.ニュートンやヒットラーを初めとして,モーセやら空海やらグリム兄弟やらと,もうありとあらゆる分野の人物が矢面に立たされてしまう.批評の内容はともかくとして,著者の該博さと反骨ぶりは痛快

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著者プロフィール

寺山修司(てらやま・しゅうじ):1935年、青森県生まれ。54年「チェホフ祭」で短歌研究新人賞特選を受賞、脚光を浴びる。早稲田大学教育学部在学中にネフローゼを発病、4年間の療養生活を送ったのちに劇団、演劇実験室「天井棧敷」結成。劇作家・演出家として活動のかたわら、映画監督、詩、小説、批評、歌謡、競馬評論など、国内外で様々な分野の才能を発揮した。1983年5月、旺盛な仕事のさなかに逝去。


「2023年 『さみしいときは青青青青青青青』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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