- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041315125
感想・レビュー・書評
-
久しぶりの再読。林静一の表紙絵と、不織布のような薄いカバーがかかっているのも気に入って、購入したのでした。
明治~昭和の文豪を、彼らに纏わる女性たちに焦点を当てることで、「実はこんな人間だったのではないか」と探り当てていくような話。ここに書かれていることを全て鵜呑みにすることはできないが、読み手の関心や知識によって興味深く読めるところが、いくつかは必ずあると思う。「智恵子抄」の件は、今読むとなかなか手厳しいことが書いてあるなあ、と思ったり、「風立ちぬ」のところは、高校時代の国語教師(全て男性)がこぞって感銘を受けた本としてこの作品を挙げていることに、改めて納得したり。詩や短歌が多く取り上げられているのも、寺山氏らしいところでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これ面白いのに今は絶版らしい。なんでだ。通説を聞いた時にもやもやした気持ちを寺山が解説してくれたみたいでスッキリした。
-
好きです。文豪などを女関係の側面から描く新文学史。坂口安吾のくだりに感動。太陽と月、陰と陽ではないですが、男女の一対なるバランス。マイナス要因も含め、異性と喜怒哀楽する、そんな人生を噛みしめたい。
-
2010/5/9購入
-
(2009.7)
-
文豪達に、「女」を通して迫る。
取り上げられている文豪を大して知らなくても非常に面白いですし、1人あたり10ページ程度と読みやすいです。
文豪達の作品に「女」が投影されている事も有るので、また作品を読み返したくなります。
0208-0211
/////
天才詩人中原中也と女優長谷川泰子のロマンスの実相、近代文豪島崎藤村と姪こま子の恋の後日譚、彫刻詩人高村光太郎と妻智恵子の愛情物語の虚構など。――
文学史上に燦然と輝く文豪たちの波乱に満ちた一生を陰に陽に彩る女たち。彼らの創作の秘密をときあかす鍵としてさまざまな位置にあった女たちにスポットをあて、著者自らの文学的体験を織りまぜながら語る、ユニークな、女のためのもう一つの文学史。
<font size="3">『風立ちぬ』を書かせた綾子は「真の婚約」をうらぎって他の女と結ばれた辰雄に罰として、二度と「美しい」小説を書かせないようにしたのだ――そう考えるのは、まちがいであろうか? 読者の皆さん。</font> -
日本の文学者と文学者の女の歴史。
文学者とその女、二人の関係から見える文学者の人間像を寺山が語る。 -
文人たちの隠れた恋模様が知れる。
著者プロフィール
寺山修司の作品





