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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784041315231
作品紹介・あらすじ
「書を捨てよ、町へ出よう」――若者の未来の自由は、親を切り捨て、古い家族関係を崩すことから始まる――。
愛情過多の父親、精神的に乳離れできない子どもにとって、本当に必要なことは何なのか?
「家出のすすめ」「悪徳のすすめ」「反俗のすすめ」「自立のすすめ」と4章にわたって、現代の矛盾を鋭く告発する寺山流青春論。
※カバーの絵柄は(株)かまわぬのてぬぐい柄を使用しています
みんなの感想まとめ
本書は、現代の若者が直面する自由と家族の関係について鋭く問いかける作品です。寺山修司の独特の視点から描かれる「家出」というテーマは、愛情過多の親との葛藤や、自立の重要性を考えさせます。読者は、彼のシニ...
感想・レビュー・書評
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草津の旅のお供に。寺山修司のエッセイって絶対に出先でしか読みたくないんだけど、この気持ちなんだろう。
本作に書かれているのは、題名そのまま"家出のすすめ"および"自由論"。
そして尖りに尖った小見出しは、「サザエさんの性生活」「行きあたりばったりで跳べ」「サド情話」「吃音クラブ」「死体教育」「と畜場の思想」「自由だ、助けてくれ」などなど。
キレキレで痛快な内容だったなぁ。我々に必要なのは、故郷、常識、日常からの離脱!
このぐらい破天荒な考え方とエネルギーを持っていないければ、寺山修司の出身地・青森からはるばる東京にまでやってくることはできなかったのかな。
同時に読んでいた本(Wi-Fi幽霊)にでてきた、首を刎ねられても生き続ける鶏の話がこっちでも言及されていて、不思議なリンクに少し笑った。
金言もたくさん。
〈親の愛情、とりわけ母親の愛情というものはいつもかなしい。いつもかなしいというのは、それがつねに「片恋」だからです。そして、いずれは自分を捨ててゆくとわかりきっている恋人に、うらみつらみの恋文を書くようにしてうたわれるのが子守唄なのです。〉
〈わたしは、同世代のすべての若者はすべからく一度は家出をすべし、と考えています。家出してみて「家」の意味、家族のなかの自分……という客観的視野を持つことのできる若者もいるだろうし、「家」をでて、一人になることによって……東京のパチンコ屋の屋根裏でロビンソン・クルーソーのような生活から自分をつくりあげてゆくこともできるでしょう。〉
〈生きること、日常のすべてを、他の人たちと同じようにしてはいませんか?
たった一度しかない人生を、一つ一つ、無意識に概念に操られているならば何んてもったいないことか。そのことを気づかぬかぎり、たぶんあなたに、自由はないでしょう。しかし、そうした疑問が生まれた瞬間から、あなたは自分自身の未来になることができるかも知れないのです。〉
〈「だからこそ、家出の必要があるのです。
あなたは家をつくったのではない。家につくられたのです。幸福だとおもっているが、それはたんに、ある日あたえられた幸福感を持続させようとおもっているにすぎない。
……しかし、今のままだと、あなたの行先は目に見えています。
事態はおそらく、あなたの予想どおりにしか進展しないでしょう。あなたはいまの彼氏と結婚するだけです。
意外なことは何一つ起こらない
「そう」
「そして、何の可能性もないままに、家でよろめきドラマのテレビなど見ながら老いてゆくだけです」〉
〈ただ、たしかなことは自分の未来が自分の肉体の中にしかない、ということであり、世界史は自分の血管を潜り抜けるときにはじめてはっきりとした意味を持つものだ、ということです。
自由というのは、もはや、不自由の反対語ではないのです。〉
これは私だけかもしれないけど、村上春樹がこのソウルの系譜を受け継いでいるような気配を端々に感じた。 -
好き勝手に言っていいなら寺山修司の上品互換が村上春樹だと思う。高田純次が好き。
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個人的に、寺山修司は学問的な機会で学ぶような常識ではなく、仕事場の同僚であったりアパートの大屋さんから学ぶ処世術のような印象を受ける。ちょっとシニカルなのがクセになる。
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三沢への旅行きっかけで寺山修司という人物を知り読んでみた
まるで現代の事を言ってるような部分も多く本質を突いて思考をしているだろうと思う
寺山修司博物館も異世界のようだったが良かった
寺山修司ファンになりそうだ
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自分の知らない思想や世界の話しでした。
なので、ちょっと理解できなかったです。
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「書を捨てよ、町へ出よう」(1971) の映画作品を観て度肝を抜かれたのもはや数年前。その書籍版も読んだはず…だったがその後彼の残した活字を追う作業は進まぬまま、そんななか随分と間を開けて本書が手の中に。
どうして今かの理由は読後にははっきりしなかった。内容も10代に向けて書かれているわけで、ある意味の家出、いうなれば「国出」まで決行してしまった自分としては時期相当遅とででも呼ぶべきか、多くの言葉が今となってはもう響かない。それもそのはず、書いている寺山自身も当時20代の後半だったとのこと。いろんな意味でタイミングに難ありな…。
しかーし。その数週間後にタネ明かしが。居酒屋のカウンターで常連のお客さんに話しかけられる。
「どう?今度の寺山は行くの?」
その人は自分が映画好きであることを十分承知で話しかけてくれたのだが当の自分は「?」状態。仕事が忙しいという言い訳でもってアンテナが錆びつきかけていたところ、他の方の助けを受けてかろうじて引っかかった。国立フィルムセンターが最近修復が完了したばっかりのNew Printを多数引っさげ、まずNew Yorkからという感じで凱旋してきてくれたのだ。
つまりはタイミングは抜群だったということ。
巻末には彼の年譜がついていた。今一度読み返して残りの上映に臨むとしよう。 -
自分が思っていつつも、なかなか口に出せずにいた事なんかがたくさん書かれてて驚いた。
「東京へ行こうよ。行けば行ったで何とかなるさ」63p
うん、自分もそう思う。 -
家出のすすめの章は、なかなか過激派な意見だと感じた。
客観的なフリをして、一貫して母と息子の関係に触れるので、作者の経験であることがすぐに感じる。また少々、女性に対してかなり荒っぽいというか…行き過ぎた思想があるようだ。
「父親」という言葉がほとんど出てこず、母の執拗な息子への愛に対して害だの、女が家出したのち風俗嬢になろうとそれも幸せだと言うのも、なかなかに古く凝り固まった男の香りがする。
過激派な家出主義者だとしても、その孤立した鋭さ故、現代にもなにか響くものがあるのかもしれないが、いずれにしても、この本は独創的な過激派の作家が記した、個人的で感情的な本だと思う。 -
倫理的にさすがにどうなの、という主張も多かったが、ホントのホントのところ、自分がどう生きたいか、を考えさせられた。
社会規範にとらわれずに個人としての生き方を考えるという点で、岡本太郎の『自分の中に毒を持て』と似た雰囲気を感じた。人生に対する姿勢、責任、覚悟を思い起こさせてくれた。 -
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久しぶりに、おそらく20年ぶりに読んだ。当時17歳、父が嫌いで、文化的でない地元が嫌いで、そして俗物的つまり世間に埋もれてしまうことが怖くて仕方なかった私はこの本に衝撃を受けたことをよく覚えている。
ーだいたい「親のため」だけではなくて「…のために」という考え方は自分をごまかす理由になる場合だけが多いようです。ー -
あまりおもしろくなく…途中で挫折。
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ムラ社会的な考えに疲れている時に手に取った積読本。
青春時代といわれる年齢に読んでおけばよかったかもしれないが、今の今でもユーモアのある文章に勇気づけられたり、ふとした時に真理をつかれている様で今は妙に感動したりと。 -
都合の良い言葉は当然のように自分の心を後押しするが、基本的にはよくわからなかった。
独り言を読んでいるようで、中には共感したり、納得したりするものもあった。
サザエさんの性事情話などは笑えた。 -
わからなかった
言いたいことが理解出来なかった。
家出は悪ではないが、家出をすすめることはいかがなものだろうか。
時代が違うため価値観も変わってきているのだろうと思いました。
第4章での、思い出されるより忘れられない人になりたい、という考えには共感出来ました。 -
まさにいま、家を出ようと考えている自分にはぐっとくる部分も多かった。親を一度捨てて新たな関係を築く、というのは確かに大事かもな〜
この頃の情勢とかを知ってたらもっとよく理解できたのかなと思う。 -
寺山修二のメッセージはいつも明確だなぁ。「社会に規定/去勢された人生で満足?」社会の最小単位である家族からの解放である家出をはじめ、時代によって“犯罪”の定義が変わることを逆手にとって面白可笑しく悪徳を説き、暗いイメージの反俗を明るく語る。そして最後はうまくまとめて精神的に意味で自立したまえ、ということに帰結していく。書いていることが極端なだけに、逆に読み手は自分の中の規範と向き合うことができますが、言葉が巧みでその気にさせる要素を十分に孕んでいるので素直すぎる人にはお勧めしない((+_+))カリスマ。
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物事には必ず表裏があり、その裏側の方を半ば真面目に考える書、ですかね?
少々古い本であり、その時代の風俗を理解出来なければ厳しい部分もあるが、それ以前に作者が本気で書いているのかユーモアで書いているのか判別できない時もありなんだか散漫としています。
多くの書物から引用されており大変な読書家だったのではと思いつつ、破天荒な考えにしばしば置いてけぼりを食らってしまいました。
個人的には作者の好きなJAZZへのこだわりを読んでみたいですね。 -
とても面白かった。
『家』とのつながりについての章に『サザエさんの性生活』の掘り下げをぶっこんでくる辺りのセンスがなんとも素晴らしい。
この作品が出版されたのが今から40年以上前ということが信じられない。
時代は変わっても根本は変わらないということか。
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