寺山修司青春歌集 (角川文庫)

著者 : 寺山修司
  • 角川書店 (2005年1月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041315255

寺山修司青春歌集 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「列車にて遠く見ている向日葵は少年のふる帽子のごとし」

    季節はもう冬だというのに,どうしようもなく夏を思い出す。

    普段は歌集なんて読まないので,よく分からないものが多かった。
    それでも読んだ瞬間,頭の中に広がる世界がどれも鮮やかで美しかった。

    「海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり」

    これらの詩が高校生の頃の作品だというのが信じられない。
    でもその一方で,高校生だったからこそ生まれた作品だというのにも納得がいく。

    「わが夏をあこがれのみが駈け去れり麦藁帽子被りて眠る」

    あぁ,夏が恋しい。

  • 字余りが多いのが個人的に気になった。

    死ぬならば真夏の波止場あおむけにわが血怒濤となりゆく空に

    歌ひとつ覚えるたびに星ひとつ熟れて灯れるわが空をもつ

    見えぬ海かたみの記憶浸しゆく夜は抱かれていて遥かなり

    古着屋の古着のなかに失踪しさよなら三角また来て四角

    大いなる襷にわれは質問す空のもつとも青からむ場所

  • 読み直すたびに、その時の自分に響く作品が変わる。
    自分のバイブル的な本。



    草にねて恋うとき空をながれゆく夏美と麦藁帽子と影と

    マッチ擦るつかの間海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや

    ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲のかくまで苦し

  • 天地開く雷鳴の如き激烈な才能。総身燃ゆ。

  • 歌は映像だと初めて意識した作品

    一遍一遍に目を通す度に、様々な映像が頭の中に浮かんでは動き出す。初めての体験でした。

    寺山修司が、ようやくあぶりだした、日本の暗き田舎像についても、共感まではいかないまでも、理解できるような気がします。

  • ビビットカラーな病みかた。苦しくて熱くて青くて寂しいって意味での青春。

    装丁イイネ!

  • パラパラパラっと。

  • すっごい少女趣味だと思う。でも、たまにどきっとしてしまう。自分も女なんだなあ、と思う。しかし書いたのはオジサンだ。

  • 2010/4/27購入

    ★胸病めば わが谷緑 ふかからん スケッチブックに 閉じて眠れど

    明日生れる メダカも雲も わがものと 呼ぶべし洗面器を 覗きいて

    遠き帆と われとつなぎて 吹く風に 孤りをほこりいし 少年時

    ★人間嫌いの 春のめだかを すいすいと 統べいるものに 吾もまかれん

    怒るとき ひかる蜥蜴の 子は羨し わが詩は風に 捨てられゆくも

    失いし 言葉かえさん 青空の つめたき小鳥 撃ちおとすごと

    ★遠ざかる 記憶のなかに 花びらの ようなる街と 日日はささやく

    失いし 言葉がみんな 生きるとき 夕焼けており 種子も破片も

    ★海よその 青さのかぎり なきなかに なにか失くせし ままわれ育つ

    空のなかに たおれいるわれを めぐりつつ 川のごとくに うたう日日たち

    たれかをよぶ わが声やさし あお空を ながるる川と なりゆきながら

    駆けてきて ふいにとまれば われをこえて ゆく風たちの 時を呼ぶこえ

    ★君のため 一つの声と われならん 失いし日を 歌わんために

    ★滅びつつ 秋の地平に 照る雲よ 涙は愛の ためにのみあり

    ★麦藁帽子を 野に忘れきし 夏見ゆえ 平らに胸に 手をのせ眠る

    一枚の 羽を帽子に 挿せるのみ 田舎教師は 飛ばない男

    空は本 それをめくらん ためにのみ 雲雀もにがき 心を通る

    ★飛べぬゆえ いつも両手を ひろげ眠る 自動車修理工の 少年

  • この暗さ、好きだ。

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