不思議図書館 (角川文庫)

  • 角川書店 (2005年3月25日発売)
3.45
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784041315309

作品紹介・あらすじ

けた外れの好奇心と独特の読書哲学をもった「不思議図書館」館長の寺山修司が、古本屋の片隅や古本市で見つけた不思議な本の数々。少女雑誌から吸血鬼の文献資料まで、奇書・珍書のコレクションを大公開!

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

知的好奇心を刺激する一冊で、独特の読書哲学を持つ館長が収集した奇書や珍書の数々が描かれています。寺山修司の手によるこの作品は、古本屋や古本市で見つけた不思議な本を通じて、背徳的なエロティシズムや異物へ...

感想・レビュー・書評

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  • 寺山修司ってこんな本も書いてたのか、澁澤龍彦みたいな本だなというのが第一印象。バタイユとかサドとか漫画家で言えば丸尾末広、現代美術ならばヘンリーダーガー、会田誠みたいな感じで、“見てはいけないもの“のカテゴリーだった。

    今みたいに直ぐ「検索して動画や画像で…」と、手元のガジェットで“珍しい生物やエゲツナイ世界“が覗き見れる時代には、隠れて本を読む背徳的なエロティシズムなど経験せずに育ってしまう。

    好奇心が簡単には満たされず、真相がすぐには見られない時代には、その噂話の伝言ゲームの中で、止めどなく妄想世界が膨らんでいく。

    噂話が誇張され期待が高まる程にようやく観覧できた見世物がショボいとその落胆は大きかったのではないか。だとすればその社会的な期待を上回らねばというプレッシャーは、人類のフリークショーを極限まで高めた。斯様に性の倒錯についても歯止めなくエスカレートし、奇譚は歪み、好奇心は屈折していく。

    そんな奇物を集めたのが「不思議図書館」。
    好奇心を凝縮した奇書。豊富な文献に挿絵や資料がグロかったりエロかったり、訳がわからない異物が載せられている奇妙なサーカス。

    覗き見の背徳。やがて“見てはいけないもの“ が“見せてはいけないもの“になった時、この世界の奇しく倒錯した甘美を経験し、私たちは不思議を持たぬ大人になってしまったのかも知れない。

  • 寺山修司の奇書珍書ガイド。目次だけでその奇妙さが伝わる。ほぼ洋書かつ古い本も多いため入手は難しいが図版付きでの紹介のためイメージが付きやすい。文章も読み易く、魅惑的な世界に没入できる。おすすめ本です。

  • いつぶり?ン十年ぶり?の寺山修司。
    学生のころにペラリと読んであまりの毒にそれっきりになった。
    あれは何の本だったのかもよく覚えていないけれど。
    ブックガイドということでチャレンジ。
    紹介している本にはものすごーく偏りがあるけれど、こちらの脳内図書を刺激しまくる本にニヤニヤしたり、ドキドキしたり。

    「ヨーロッパへ旅行するたびに探し回った迷路に関する文献も、かれこれ棚一段分位になった。」
    「十年がかりで集めた吸血鬼に関する書物の中から、一冊だけ選ぶとなると・・」
    そんな書棚を見てみたくて仕方がない。目にしたら十数分はボサーっと眺めてしまうな。きっと。

     それぞれのテーマを深く掘り下げているので、読んだことや関心のあることがらについては、強烈に面白い。
    でもそうでないとサッパリわからないということになる。

    マープルのそっくりさんコンテスト!写真ありなのがうれしい。
    ディック・フランシスのアンソロジー読みたい!
    「少年時代に、私は"自殺機械"の製作に興味を持っていた。」
    じぇじぇじぇ!!
    「作者のサディスチックな鞭は、サドの"ジェスチーヌ"やレアージュの"O嬢の物語"のように、ヒロインをはだかにし、純化し、そして不幸によって、美しく磨き上げてみせてくれる」
    堀ちえみや伊藤まいこも?
    シャムといえばエラリーかなとか、髭女ってCSIでみたかなとか、エリザベートは島田荘司で読んだよねとか、ポオのジョン・A・B・C・スミスってABCの彼はそんな名前じゃなかったっけ?とか切り裂きジャックが皇室絡みって何の本でみたんだっけとかアラビアンナイトは青い鳥文庫で読んだから一度読んでみたかったけど、史上屈指の好色文学~!?とか。
    「一冊の書物が一つの世界と同じくらいに難解だと思っている学識諸氏を尻目に、ふらりふらりと気ままに漫遊することの愉しさ位は、読者とわかちあいたいものだ。」
    この言葉がジーンとくるくらい楽しかった。

    • だいさん
      表紙の写真がずいぶんキレイですね。
      本の内容とのギャップがあるのではないですか?
      表紙の写真がずいぶんキレイですね。
      本の内容とのギャップがあるのではないですか?
      2013/06/11
    • shuwachoさん
      とてもたくさんのお花をありがとうございます。
      そしてフォローまで!
      この本は確かに表紙と内容がぜんぜん違いますね。
      でも最近の角川文庫...
      とてもたくさんのお花をありがとうございます。
      そしてフォローまで!
      この本は確かに表紙と内容がぜんぜん違いますね。
      でも最近の角川文庫ってたいがいそうだし・・と思っていました。(^^)
      だいさんの本棚を拝見しました。
      銭湯と読書についての本が充実していて、新たな世界を垣間見た気持ちです。
      これからもどうぞよろしくお願いします!
      2013/06/12
    • だいさん
      shuwachoさん こんにちは
      こちらこそよろしくお願いいたします。
      東京では、日々、銭湯がなくなっているのです(廃業しているというこ...
      shuwachoさん こんにちは
      こちらこそよろしくお願いいたします。
      東京では、日々、銭湯がなくなっているのです(廃業しているということ)。月1件くらい(都内では900件くらいかな?)

      表紙は時代と共に変わるのでしょね。
      エログロ?なキーワードから美しい作品を作る寺山修司の感覚はすごいですよね!
      2013/06/13
  • 読書好きのための本。世界には変な本がたくさんあるんですね。もっと本が読みたい!と思わせてくれます。

  • まさに知的好奇心のかたまり。
    面白かったです。「幻想図書館」も読んでみたい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「まさに知的好奇心のかたまり」
      眩暈がします!
      アウトプットする人は、相当量のインプットが必要なんでしょうね。。。
      「まさに知的好奇心のかたまり」
      眩暈がします!
      アウトプットする人は、相当量のインプットが必要なんでしょうね。。。
      2012/11/07
  • 『青森県にゆかりのある人・作品をちょこっと紹介』
    青森県出身の劇作家、寺山修司。本も多く出版されていて、本学の図書館にも何冊か所蔵されています。『書を捨てよ、町へ出よう』(所蔵あり)も有名ですが、下ネタもあるので…、今回はこちらの『不思議図書館』を。寺山自身が集めた珍しい書籍の中から幅広い分野と視点から独自に解説しています。
    三沢市には寺山修司記念館もあります。ハマった人はぜひ。
    【社会福祉学科教授 坂下智恵】

    ●図書館で借りられます。貸出中の場合は予約できます。下記URLからどうぞ。
    https://library.auhw.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?IS=4041315301

  • 今昔古今東西の、不思議な人・モノ・事象を集めた本。何より、寺山自身の好奇心と教養(=読書量+行動量+分析力+筆力+感性)がすさまじい。全部は読めなかった。おもしろいんだけど、ま、私の人生や日々の暮らし関係ないことばかりなので。

    ・ファキル・・・昔、インドにいた本物の魔術師。昔は権威を越えるものとして存在していたものが、現代のマジシャンはエンターテイメントに成り下がっている。
    例)ロープがするすると立ち上がってゆき、少年がそれを登って行って空中で消える魔術=ファキルの至芸

    ・サディズム・・・こうした背徳的な大人の絵本が、単調で怠惰な日常生活を、空想によって活性化する

  • よくもこれだけ多彩な本を見つけてくるなあ、と。以下、食指の動いたエピソードや本など。/稀代の魔術師フーディーニが日常の現実では裏切られ続け、貧乏暮らしをしていたギャップ。「何も女のロボットを登場させなくても現代社会では女は皆「ボッコちゃん」にされているのです」と言う女子大生。ボルヘスが、すべての人間が迷ってしまうような迷路を作るために世上の権力を投げ打った一人の中国人を描いた、その迷路は本だった、という小説、読んでみたい。/ディック・フランシス「Best racing & chasing stories」/騙し絵対決/浴場における饗宴/吸血鬼の始祖という説もあるバソリー夫人/王がなぜシェラザードを抱かなかったのかのいくつかの推測/ポオが生前好んだルソー「新エロイーズ」の一句「あるものを否定し、ないものを説明するのさ!」/

  • 新書文庫

  • ゆっくりゆっくり読み終わりました(途中何冊か併読してたので)。
    寝る前に適当な一章を開いて読むのがお勧め。
    一気読みはもったいないです。

  • 2016 1.19 星野リゾート青森屋ライブラリースペースにて

  • タイトルにひかれて。

    著者が見つけた不思議な本についてのお話。
    海外の本がメインだけど、挿絵とかだけでもいいから読んでみたいなー。

  • 再読。

    ★4と★3で迷う。
    昔若いころ読んだ時であれば間違いなく★4だったんだけど、歳を経た今、微妙なところもあり。
    でも自意識と美意識は創造する人たちにとってはきっと不可分なものなんだろう…、という理解と、
    面白いは面白いので、まあ★4で。
    3.5が可能なら3.5かな。

    取り上げられている本には悪趣味なものもあり、それが時代を感じる。
    今はいろいろと難しいだろうなー…と。
    そんなノスタルジーを感じさせる一冊。
    寺山修司の社会・時代への姿勢も伺わせる。
    この時代はもっと自由だったに違いない。

  • 著者が古本屋や古本市で出会った不思議な本を紹介して行く雑学本(?)。頁をめくるたびドキドキさせられる。サディズム画集は薄目で見ちゃいました

  • 寺山修司が紹介する世界の奇書・珍書の数々。これだけのものを見つけてくる好奇心といったら素晴らしいのか・・・?「だまし絵の美術史」「古雑誌の中の怪物たち」「賭博に関するおかしな本」「食べ方を読む書物」については、興味がわいて原書を読みたいと自分にも好奇心が湧いてくるが、「変った殺人のための大全科」「吸血鬼に関する文献資料」、まあこの本の項目の過半数については、あまりにカルトでついていくのがやっと。自分の余計な知識の蓄積には多少なったか?

  • 粟津潔装丁

  • 誰に需要があるのか分からない、変な本が集うのは寺山修司だけ!

  • 30年近く前の本ながら、現代にも通じる多様な題材について更に昔の原点へ回帰をする点で、普遍的な書物ではないかと思います。
    寺山先生程の資料蒐集はできないにせよ、読み終わった後に探求欲が湧いてきます。

  • 世の中にはいろんな不思議な本があるもんだなぁ、と。
    なんでも本になるのね。

  • 邪道と言われようと、寺山修司でいちばん好きな本。
    とにかくおもしろい。アンダーグラウンドな雑学をポップに披露している。
    澁澤龍彦が好きなひとは多分すき。

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著者プロフィール

寺山 修司(てらやま・しゅうじ):1935-83年、青森県弘前市生まれ。早稲田大教育学部に入学(後に中退)。歌人・劇作家、評論家など多岐のおよび活動。劇団「天井桟敷」を主宰。著書に『家出のすすめ』『書を捨てよ、町へ出よう』など。

「2025年 『街に戦場あり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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