さよならどんべえ (角川文庫 緑 319-11)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041319116

感想・レビュー・書評

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  • 38章の短編からなる本書は、ムツさんのどんべえに対する鎮魂の詩である。それは私にとっても苦しい読書になった。初読の際には、どんべえの発情に対するムツさんの戸惑いと喜びが印象に残ったが、30数年ぶりに読み返すと「解剖」で告げられるどんべえの死に、否応なく突き進まざるを得ない文章に心が痛んだ。奥さんの「あなたの身代わりになった気がしてなりません」という言葉は、ムツさんを救ったのだ。そのおかげで87歳の天寿を全うできたのだろう。改めてどんべえと、ムツさんの安らかなることを祈ります。

  • 泣けましたわ。

  • どんべえが助けてくれようとした。どんべえが死ぬことで教えてくれた−そう信ずるのですよ。いいとか悪いとか、本当だとかうそだとかそんなこと−この際どうでもいいじゃありませんか。あなたは北海道にきて、充分にやりました。痛々しいほど頑張りました。だったら運に何もかも任せて、どんべえが死んだのも運。それでいいと思います。


    いいも悪いも、本当もうそも 何もなく自分の信ずることが具現化し、光があたり道ができる。そうおもった。

  • £0.50

  • 畑正憲氏のことをここ10年くらい?のTVでの”動物ばかのおっさん”ムツゴロウとしてしか知らない人で、なおかつ動物好きを自認する方は、是非とも読んで下さい!一人の人間と動物の間にこんなに深くて純な関係が築き上げられる過程を描いた作品は他に読んだことがない。作家・畑正憲、渾身の一作です。

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著者プロフィール

1935年、福岡県生まれ。「ムツゴロウさん」の愛称で親しまれる。その純真無垢にして豊かな感性での動物・自然とのかかわりは大きな支持を得ている。1968年、「われら動物みな兄弟」で、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。1977年、環境の文学で菊池寛賞受賞。2008年、『ムツゴロウの東京物語』(柏艪舎)を出版。

「2009年 『ムツゴロウのニッポン物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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