- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041338377
感想・レビュー・書評
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島田荘司『占星術殺人事件』P160で高木彬光 『黄金の鍵』について述べている箇所がある。日本の中心線は東経百八十度四十八分なのだとか、幕末の混乱期に小栗上野介が首をはねられた場所で、徳川幕府の埋蔵金を埋められているならこのあたりが有力なのだそうだ。なにやら怪しげで魔術的なお話なのかと期待をした。
全体を通じて全てが怪しげであることは確かだ。なによりも怪しげなのはしょっちゅう偶然が重なること、田舎ではあるまいに大都会でそんなに偶然、知人と出会うとも思えない。謎解きをする紳士にいたっては素性を明かさず最後まで謎のままである。辟易するのは、つねにどこかの喫茶店で人と落ち合うのだが、その設定って安易すぎないだろうか。単純に犯人探しの推理小説としては楽しめる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
墨野
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