- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041342015
感想・レビュー・書評
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石井桃子さんは日本の児童文学の草分けとして活躍した人で、くまのプーさんを初めて翻訳した人としても有名ですが、自身でも児童小説を書いており、これは彼女のデビュー作(1951年)。私は小学生の時に親戚にこの本をプレゼントされ、以来数えきれないくらい読み返している大好きな一冊です。
小学校2年生のノンちゃんとお兄ちゃん、お父さんとお母さんの4人家族は、ノンちゃんが数年前大きな病気をしたのを機に都心を離れ、緑豊かな鎮守様のそばのおうちに引っ越してきました。ある日曜日の朝ノンちゃんが起きると、お母さんとお兄ちゃんがおらず「お母さんのご用事足しついでに東京へ行って、おにいちゃんはおじいちゃんちに泊まってくる」と聞かされます。数年前の病気以来東京へ連れて行ってもらえず、でも二年生になったらとお母さんと約束していたノンちゃんは大きなショックを受け、わあわあと大声で泣きながらすぐ近くの氷川様の境内へ行き、ちょっとした事件から夢の世界へ迷い混みます。夢の世界で出遭った真っ白いひげ胸まで垂らした優しいおじいさんに家族の話をしているうちにおうちが恋しくなり…
本のほとんどのパートが、ノンちゃんとおじいさんの会話です。わあわあ泣いてお母さんやお兄ちゃんへのうらみごとを言っていたはずのノンちゃんが、おじいさんに家族について詳しく話していくうちに、お父さんやお母さん、お兄ちゃんについて色々想い、今までと違う面から考えたり、相手の気持ちに思い至りハッとしたり。一生懸命話すノンちゃんと、楽しげに茶々を入れながらすべてを受け止めるおじいさんのやりとりが本当に温かく、いつ読んでも胸がいっぱいになります。内容もさることながら、石井桃子さんの文章、言葉づかいがとても優しく、たおやかで、読んでいるうちにささくれ立っていた心がすうっと落ち着き、うるおい、ふわっと温まるのです。両親や兄弟と離れ、それぞれの暮らしを持っているのがもう当たり前になっている今の自分ですが、これを読むとみんな一緒に暮らしていた子供の頃のいろんなことを自然に思いだし、「家族」というものについて色々と考えるきっかけにもなる、そんな本です。
児童書を好きな人はもちろん、普段読まない人にも、というかそういう人にこそ、騙されたと思ってぜひ一度読んでみて頂きたい、素晴らしい一冊。
ちなみに石井桃子さんは今の埼玉県浦和市の出身で、同じく浦和出身の私はそこにもなんだか親しみを感じたりしています。このお話の舞台も当時の浦和だと言われていますが、実際に彼女が子供時代を過ごした浦和での日々には「家と庭と犬とねこ」所収の随筆で触れることができます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦前の頃、そしてごく普通の家庭の中の、一番小さなノンちゃんから見えている家族のお話。
ほのぼのとしてますが、子供でも大人を理解しようと必死にがんばって生きている様子がなんともほほえましい。
性格が全く違うお兄ちゃんも愛くるしい。
いい時代だったんだろうなあと読んでいるだけでほんわかします。 -
千葉などを舞台とした作品です。
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♀鰐淵 晴子 19450422 東京 /賢舟&オーストリア人の娘/理沙の母/服部 敲&タッド 若松の前妻
── 倉田 文人・監督《ノンちゃん雲に乗る 19550607 新東宝》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4041342015
── 石井 桃子《ノンちゃん雲に乗る 19470220 大地書房 197305‥ 角川文庫》
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11月25日読了
意外と読みでがあった。
メモ
電車に乗るのに停車場へ行き、顔を洗うのに井戸端へ行く。
感情を抑圧する風潮にいる身から見ると、感情むき出しのノンちゃんは野性的に見える。
赤痢で死にかける。
幼稚園の劇に牛若丸と弁慶をやる。
智仁武勇(ちちんぷいぷい)、みよのおん宝。(知ってるのは「チチンプイプイ、痛いの痛いのとんでいけ」。アラビアっぽい言葉の響きだと思っていたけど、違うもよう)
菜っぱ服(薄青い作業着のこと) -
昭和40年ごろに発行された本。
私の産まれる20年も前の話なのに、じわっと胸に広がるものがありました。
その時たしかに存在したもの。
・・と、とてもいい話なのですが
、今の私にどうも余裕がないのか、子供の語りで話しが進むその1行1行がちょっと鬱陶しくもありました。
著者プロフィール
石井桃子の作品






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