叛旗兵 (角川文庫 緑 356-34)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (675ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041356340

感想・レビュー・書評

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  • 有名な豪傑たちが織り成すドタバタコメディ…かと思いきやラストはしんみり寂しくなります。

  • 直江はあまり出てこないけど、これは直江の「叛」の話だと思う。

    秀吉側から家康方へ走った武将達は主変えの「叛」。慶次達上杉客将や真田幸村ら大阪方は反骨の「叛」。でも、直江は主の為に自分に背いた意味での「叛」。

    直江があまり出てこなかったのは、直江の「叛」を浮き上がらせるためではなかろうか。

    慶次達は直江を骨が抜けたと罵ったけれど、直江は主に叛かない為に自分に叛くことを決断したのであって、腑抜けた訳ではないと思った。

    でも、直江の決断は慶次達には受け入れられない。

    『くのいち紅騎兵』から繋げて見てしまっていたから、両者の対立が辛かった。

  •  山田風太郎作品の中で、『ほんの少しだけ』変わった一作かと思います。

     関ヶ原の戦いより十年後。
     上杉家、直江山城守兼続の養女にもちかけられた無理難題な縁組みの話から始まる物語。
     直江四天王の『ヒョット斎』こと前田慶次郎利太、金持ちの吝嗇家というのにギャンブル狂で切支丹と矛盾だらけの岡野左内宗政、『火の車』恐妻家の車丹波、女性恐怖症の剣豪 神泉主水泰綱。
     諸有名大名はおろか宮本武蔵や佐々木小次郎まで入り乱れての大騒動。

     昔、何の気なしに読んだ後に、実は誰の何という作品かを忘れたままでした(汗)
     最近、ようやく気づいて、懐かしさに図書館で取り寄せた上、別途購入してきました(笑)

     多少ひっかかるところもあるかもしれませんが(笑)、資料にもとづいた組み合わせの妙たるや必読物と言えるでしょう!

  • 歴戦の名将たちがあられもない姿になってく様に笑いが止まらなくなること必至。そんな滑稽で痛快な展開とは裏腹にラストは寂しさを感じます。

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著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2011年 『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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