忍法剣士伝 (角川文庫)

  • 角川書店 (1986年7月1日発売)
3.24
  • (1)
  • (8)
  • (9)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 82
感想 : 12
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784041356388

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やっぱ風太郎は面白い!
    ただし、本作は風太郎としては水準作の出来。毎度の馬鹿馬鹿しい忍法自体も二つしか出でこないのはちと寂しい。

    すごく久しぶりの風太郎だったが期待を裏切らず、馬鹿馬鹿しさもここに極まれりだが、終わりまで読の筆力、発想力のなせる技。

    ラストもあっけに取られる奇想力。
    また風太郎をたくさん読もうと思った。

  • あらゆる男を魅了し狂わせてしまう(近づくだけで射精!)女へと変化させる忍法「ほおずき燈籠」からの「びるしゃな如来」。
    12人の剣豪(林崎甚助、片山伯耆守、諸岡一羽、富田勢源、吉岡拳法、宮本無二斎、鐘巻自斎、伊藤弥五郎、柳生石舟斎、宝蔵院胤栄、塚原卜伝、上泉伊勢守)が性欲の暴走に我を忘れ旗姫(被びるしゃな如来)に迫り来る。
    主役は忍者の木造京馬。宿敵は兄弟子の飯綱七郎太(果心居士に師事)。
    「忍者らと姫の三角関係」や、「『魔界転生』的夢の剣豪オールスター」にわくわくしないわけはないのだが、本作は個人的な肌感ではそれほど評価は高くないようだ。
    剣豪の説明が長くそこで一旦活劇の勢いが削がれてしまうからだろうか?明智のオチだって悪くないし…そう、全然悪くないのだ。とはいえ他の忍法帖と比較して破天荒さやスピード感の不足は否めない。
    うーん、でも嫌いじゃないなw
    美人巫女2人かわいそうすぎ(扱いが雑)。
    関係ない最後の忍者対決が「全盲」VS「隻腕」なのが『シグルイ』を思い出させた(当然、本作のほうが先なのだけれども)。

  • 1967年初出。

     エロティックな忍術(幻術)をネタに、織豊期の剣客12人(一部その弟子を含む)の対決と、彼らの下半身の欲望を生みだした北畠具教息女旗姫と旗姫警護の忍者との逃避行を描く伝奇小説。
     織豊期を描く小説なら、此処まで振り切れた方が面白い。
     しかも、官能小説でも出なさそうな妖術に幻惑された著名剣豪が血眼で旗姫を追い求める姿に男の滑稽さと悲哀を感じずにはいられず、笑いを噛み殺すのに苦慮。そして、本能寺の変の伏線になったラストの荒唐無稽さについに堪えきれず爆笑。
     著者ならこうでなくちゃと思える作品だ。

  • 最も驚いたのは主要登場人物があまり死なないことだった。敵味方ほぼ全滅が少なくない忍法帖にしては珍しい。忍法は「ほおずき燈籠」が興味深かった。女体の肌、肉、骨、血管、臓器に至るまでが透明になるという発想は超越的だ。キャラクターは有名な剣士が数多く登場しているが、大抵が同士討ちである。バトルロワイヤル的展開は武士道上無理があるのだろうか。しかし戦いの緊迫した空気は伝わってくる。敵とは言え殺気の鋭さと剣術は天晴れと言うべきだ。ストーリーは逃亡譚で所々ラブコメっぽくもあった。印象が薄いのは剣客の実力故だ。ラストの史実とのリンクの仕方が絶妙だった。最後の一行に、逃げ行く二人に一縷の希望が残されているようで、非常に良かった。ただ、十二人もの剣客を登場させた反動で、講釈が長々となってしまった所が残念だった。

  • 流石山風だなあ~。竹中半兵衛が出てくるってことで読み始めました。結果、数ページでしたがw 面白いのですが、決して他人には勧められない一冊ですw

  • 期待しないで読んだら、結構面白かった。出てくる有名剣士が個性的で良かった。プロットも読ませる。

  • 実在の剣豪達の扱いは難しいよね。大抵相打ちなのがちょっと笑えた。最後に地獄如来を光秀が浴びる展開は予想通り。やっぱ風太郎は明治物の方がいいな。

  •  面白かった。
     信長の野望ではほとんど雑魚扱いの北畠具教を書いた小説を読んだことが無かったので、その辺も興味深かった。
     ただ、剣士の一人が今の言葉で言うハンセン氏病を患っており、その描写がとても現在の出版業界では容認されそうもないので復刊は難しいだろうというのが残念だ。
     戦国時代だから、昔はこれほどの偏見があったというのも仕方ないことだし、事実に近いとも思うし、差別を助長することにはならないと思うんだけども。

  • 頑張れ京馬!
    ありとあらゆる剣士さまたちが出てくる。剣法対決だ。
    びるしゃな如来以外は忍法が殆ど出てこない。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

山田 風太郎(やまだ・ふうたろう):一九二二年兵庫県生まれ。『甲賀忍法帖』『くノ一忍法帖』などで忍法帖ブームを巻き起こす。『眼中の悪魔』及び『虚像淫楽』で探偵作家クラブ賞(現日本推理作家協会賞)短編賞受賞。九七年菊池寛賞を受賞。『警視庁草紙』『戦中派不戦日記』『戦中派虫けら日記』などの日記文学、『人間臨終図巻』ほか著書多数。二〇〇一年没。


「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田風太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×