- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041356500
作品紹介・あらすじ
大坂城落城により、天下を握ったはずの家康に驚倒すべき情報がもたらされた。真田幸村の秘策により、五人のくノ一が信濃忍法を駆使して秀頼の子を身ごもったというのだ。しかも、その五人は家康の孫娘、千姫の侍女の中にいるという。隠密のうちに禍根を断つことを決意した家康は服部半蔵に命じて、伊賀国鍔隠れの谷から五人の忍者を呼び寄せるが…。千姫と家康の確執、伊賀忍法と信濃忍法の妖しく凄絶な争い。著者自ら忍法帖の代表作として推した傑作中の傑作。
感想・レビュー・書評
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奇想天外な展開は、まさに風太郎節。
内容もさることながら、表紙のエロティックさに、思わずカバーをかけて読んでいました。 -
くノ一が全員妊婦というすさまじい発想。感服だ。
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家康の孫娘で、政略結婚として豊臣秀頼に嫁いでいた千姫に仕える侍女に、秀頼の子を孕んだ者が五人いるという。それは家康に対する千姫の復讐であり、その五人の侍女達は恐るべき秘術を身に付けた、真田家の女忍者達であった。
苦悩した家康は、伊賀の精鋭五人に侍女達の抹殺を命じる。家康と千姫の確執、伊賀忍者と真田忍者の壮絶な闘いが幕を開ける―。
くノ一忍法帖とだけあって、女忍者達が使う忍術は全て男にとって恐ろしいものです。
筒涸らしや天女貝など、読んでて痛々しくなる術がたくさんでてきますが、かかってみたいとも思ってしまったり・・・(笑)。
伊賀忍者達も性に関する術を使います。忍法帖シリーズの中で一番奇術が登場するものではないでしょうか。
中だるみを感じましたが、それでも十分面白いです。
特に男性諸氏にお勧めします。 -
作者自身が忍法帖の代表作というだけのことはある。すごいね。
とにかくストーリーの流れがすさまじいことと、発想が「ぶっとんで」いることは忍法帖の大原則だけど、確かにこれはすごい。とても思いつかないようなネタから始まって、これで終わりかと思ったところでまた別の発展をして、とんでもない落ちにつながっていく。すごい。
忍法帖は、結局トーナメント戦というか、剣道や柔道の試合のような所があるのだけれど、これは案外ひとつの忍法を使い捨てにしていない。それは結構意外だった。逆に人間は実に使い捨てにする。だいたいこのシリーズの場合、忍者という人間は忍法を宿す器に過ぎないような所があって、実に単純に死ぬために登場してくるんだけど、この作品の場合それが忍者に限定されない。前半はそれで吹っ飛んだ。
そもそも「出産」を含め、人間を欲望と生理と機能だけに還元しきったような乾いた物語作りがすごいのだけど、それがめちゃくちゃ魅力的で、肌がうずうずしてきてしまったりするのもまたすごいのである。
まいった、まいった。
2006/10/19 -
『甲賀忍法帖』と同じく、寺田克也の表紙に惹かれて…。特に若い人にぜひ風太郎を読んで欲しいです。くのいち忍法帖なんてタイトルからしてよこしまな気持ちが無いと買えないですよ。期待して下さい。
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表紙は天野さんの講談社文庫で読んだ。
ここでの検索で見つけられなかった。 -
新聞の書評欄を見て購入。
くノ一恐るべし…。
8冊。 -
やっぱり山田風太郎は天才だあー!と喝采せずにはいられません。ミステリもそうだが、なんて最後の一文が上手いんでしょう。しかも決してあざとくなく。
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山田風太郎の作品





