地の果ての獄 上 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 67
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041356685

作品紹介・あらすじ

北海道が一般の人にとって地の果ての島だった明治19年。薩摩出身の青年、有馬四郎助は月形の樺戸集治監の看守に着任した。そこは刑期12年以上の凶徒を集めた人間の運命の吹きだまりであった。正義感あふれる四郎助は、個性的な囚人たちが起こす奇怪な事件に厳しく対しようとする。だが、元与力のキリスト教教誨師・原胤昭との出会いがその運命を変え始め…。明治に生きる人々の姿をつぶさに拾い上げた圧巻の人間ドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • 山田氏に明治を書かせたら、ペンが千里を走る。こちらの頁をめくる手も早くなる。厚さ気にならず、爽快に一気読み。

    • キムチ27さん
      山田氏の明治物は好き。彼の頭に有る「明治の空気」は壮大な広がりを見せ、読み手に伝えてくれる。北海道の収監に着任した有馬四郎介。願望が目に浮か...
      山田氏の明治物は好き。彼の頭に有る「明治の空気」は壮大な広がりを見せ、読み手に伝えてくれる。北海道の収監に着任した有馬四郎介。願望が目に浮かぶ様な。。しかし囚人たちのキャラが濃厚すぎて、霞んでしまいそう。江戸幕府の方針を引きずってきついキリスト教を締め付けていた明治政府。だがこの収監では教誨師として牧師を入れていたが、なんと妖術師に見立てた筋立て。
      笑ってしまうというか、案外その通りだったのかもと考え直す。
      2020/09/12
  • 登場人物はほぼ(?)実在のようだが、エピソードは創作のようだ

    有馬四郎助;日本の刑務官、社会事業家、監獄改良と行刑制度の確立に務め、少年釈放者の保護事業として家庭学園(横浜家庭学園)を設立。
    原胤昭;明治時代のクリスチャンの実業家、浮世絵商、1898年に出獄人保護所を創立、囚人保護の事業に尽力。

    樺戸集治監で有名な「五寸釘の寅」のエピソードも実際は「自分を可愛がってくれた叔父が博打の揉め事で殺され、そのあだ討ちとして叔父を殺した人物に刀を振るい家に火を放ったため」である

    エピソードは創作でも、樺戸道路を作る際のことなどは実際だろう
    なるほど…

  • 明治の北海道を舞台にした物語。実在の人物がでてくるが、話は筆者の創作。明治時代の様子を思い描ける貴重な作品だと思う。明治18年頃が舞台だが、御一新から20年近く経っても、北海道は一部に鉄道が走るとはいえ、未開の地。そんな場所に最重刑の囚人が収容される集治監(今の刑務所)がある。そこに赴任した主人公が、偶然赴任の途上で知り合った日本人教導師から「何でもよいから囚人の話を聞いてやってほしい」といわれた言葉を無視しようとしながらも徐々に話を聞くようになる。御一新で生活が一変してもがきながら生きる人の交々が哀しい。

  • 12-40 

  • きりきりしながら下巻に行こう。明治時代に詳しくないけど、分りやすい。

  • 去年、網走監獄博物館を訪れたので大変興味深く読ませていただきました。行く前に読んだらかんがいもひとしおだったかな。以外にも初山田風太郎。もっと読みたくなった。

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著者プロフィール

1922年、兵庫県養父市生まれ。
東京医科大学在学中の’47年、探偵小説誌『宝石』の
第一回懸賞募集に『達磨峠の事件』が入選。
’49年に『眼中の悪魔』『虚像淫楽』の2編で
日本探偵作家クラブ短編賞を受賞。
’58年から始めた「忍法帖」シリーズでは
『甲賀忍法帖』『魔界転生』などの作品があり、
爆発的ブームに。その他本作『警視庁草紙』に始まる
明治もの、『室町お伽草子』などの室町もの、
『戦中不戦派日記』『人間臨終図巻』など、著作多数。
2001年、79歳で逝去。
本年2022年で生誕100周年を迎える。



「2022年 『警視庁草紙‐風太郎明治劇場‐(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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