魔界転生 下 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 110
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (514ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041356708

作品紹介・あらすじ

紀州藩を巻き込んで密かに進行する陰謀、そして魔界より蘇りし7人の転生衆の存在を知った柳生十兵衛。敵は天草四郎を筆頭に、荒木又右衛門、柳生如雲斎、柳生但馬守、宮本武蔵…。十兵衛は孤剣を抱き、殺戮の魔人と化したかつての大剣豪たちと死闘を繰り広げる。そしてついに最強の敵が立ちはだかる!十兵衛は仲間を守り、野望を阻止することができるのか。予測不能な驚愕と戦慄の連続。伝奇エンタテインメントの最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 2015年3月24日読了。魔界転生の下巻。田宮坊太郎を皮切りに次々に襲い掛かる転生衆の魔人たちに、十兵衛たち柳生一行の運命と、大納言頼宣や森宗意軒らの野望の行方はいかに。ここまで荒唐無稽な話を、壮絶なバトルアクション・バイオレンス・ほのかなロマンスを交えつつ史実とつじつまを合わせて終結させる著者の手腕がすごい。強い敵はあくまで強く(捨て石にされる柳生門下の面々や根来衆は哀れだが)、ストーリー上の都合でアッサリ敗れるということがないように、十兵衛の知略やメンバーの捨て身の犠牲が奏功するようお話が組み立てられているのもすごい。懸命に自己を捨てて目的を達しようとする男女と、大胆不敵で明るいヒーロー。忍法帖シリーズはたぶんどれも似た構成なのだろうが、そこがいい。

  • 「柳生忍法帖」で仇討ち美女たちのためにお坊さんたちですら平気で自己を犠牲にしてる場面を読んだ時にも思ったのだけど…

    山田風太郎さんの書く戦う男女は動物か軍人っぽい。使命や目的のためなら平気で死ねるというところが。まー忍者小説やバトル漫画に命乞いするキャラクターがいたらお話にならないのだが、よくよく考えるとなんか怖い。
    筆者である山田風太郎さん自身が、使命や目的の為なら死ねと言い自身も死ねる人間を、タイムリーに知ってた人だと思うと特に。

  • 名だたる剣豪たちが魔界転生するまでが少し単調でしたが、魔人たちが転生衆として集って柳生十兵衛と相対するようになってからの盛り上がりが凄かった。
    研鑽を積んだ者同士、一太刀で勝敗が決する緊張感のある戦いを存分に味わうことができて、充足した思いに満たされています。

  • エンターテイメントとして最高の読み物。

    上巻はエログロ路線が読み進めるのに厳しく、最後まで読めないかとまで考えたがどんどんおもしろくなってきて正直困った。
    とんでもない設定も勢いで納得させられてしまう。
    紀伊や柳生の風景も、虚実入り混じったストーリーも、血に足をつけた切り貼りではない作者の内から溢れ出たもの。時代物では場所・物事の描き方がコピペのように浮いてしまい、興ざめすることが多いが、山田風太郎に関してはまったくそのようなことがない。
    なるほど、これが長く読み継がれる娯楽小説というものか。

    楽しいひと時をどうもありがとう。

  • ヒロインを守る集団というパターンは他の忍法帖でも使われているが、今回も全員役に立って死んでくれる。

    魔剣士たちとの戦いも、必ず十兵衛がさまざまな工夫を凝らして1対1で倒す。おざなりにしている闘いはひとつもない。こういう隙のなさというか、こだわりが「さすが山田風太郎だなあ」とか「苦労したんだろうなあ」とかの感慨を催す。

    敵も味方も殺し合って最後にはきれいさっぱりになってしまう。それは哀愁でありカタルシスでもある。

  • ちょい導入にもたつきがあるけど、読んでて鼻血が出るかと思った。

  • 最後の武蔵の話が「おおぉ」と思いました.単に他の剣士と同じ流れで対決するのかと思いきや,そうきたかーという感じ.
    とにかくはちゃめちゃで面白いと思いました.

  • 感想は下巻を読んでからにしたいが、その前に気になったのが下巻の表紙。
    柳生十兵衛は右目が塞がっていると上巻で書かれていたが、下巻の表紙で眼帯つけてんのが左目。
    そこは見て見ぬふりをするのが武士の情けか(´・ω・`)

    (数日後)

    読み終わりました。右目に眼帯だったり左目に眼帯だったり表現媒体によってまちまちみたいなので見て見ぬふりではなく気にしないことにしました。

    明らかに妖しい四郎よりも味方にすら何を考えてるか分からせないままラストまで引っ張ってきた真打ち・武蔵のほうが不気味。

  • 今まで読んだ忍法帖シリーズの中で一番読みやすかった。忍法帖シリーズはラストの描写が好きだ。
    十兵衛もかっこいいが、柳生十人衆の活躍も凄い。そして切ない。昭和前期の少年たちが親しんだ小説のヒーローはもしかしたらこんな感じだったのかな、と頓珍漢で勝手な思いを巡らせていました。

  • 怒濤の展開で、上巻後半から一気読み(前半の背景説明と敵の紹介はちょっとだれた)。常識にとらわれない展開で、骨太の大活劇エンターテイメント。昭和53年に書かれたというけど、最近の小説にない大雑把で豪快なストーリーにベタ惚れしました。柳生十人衆の面々がおちゃめでかわいいし、魔人どものかけあいも妙に可笑しい。山田風太郎はミステリしか読んだことが無かったけど、忍法ものも読もうと思います。

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著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2018年 『忍法双頭の鷲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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