魔界転生 下 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫 や 3-118 山田風太郎ベストコレクション)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年7月23日発売)
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感想 : 21件
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- Amazon.co.jp ・本 (514ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041356708
感想・レビュー・書評
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名だたる剣豪たちが魔界転生するまでが少し単調でしたが、魔人たちが転生衆として集って柳生十兵衛と相対するようになってからの盛り上がりが凄かった。
研鑽を積んだ者同士、一太刀で勝敗が決する緊張感のある戦いを存分に味わうことができて、充足した思いに満たされています。 -
ヒロインを守る集団というパターンは他の忍法帖でも使われているが、今回も全員役に立って死んでくれる。
魔剣士たちとの戦いも、必ず十兵衛がさまざまな工夫を凝らして1対1で倒す。おざなりにしている闘いはひとつもない。こういう隙のなさというか、こだわりが「さすが山田風太郎だなあ」とか「苦労したんだろうなあ」とかの感慨を催す。
敵も味方も殺し合って最後にはきれいさっぱりになってしまう。それは哀愁でありカタルシスでもある。 -
今まで読んだ忍法帖シリーズの中で一番読みやすかった。忍法帖シリーズはラストの描写が好きだ。
十兵衛もかっこいいが、柳生十人衆の活躍も凄い。そして切ない。昭和前期の少年たちが親しんだ小説のヒーローはもしかしたらこんな感じだったのかな、と頓珍漢で勝手な思いを巡らせていました。