おしゃべり各駅停車 (角川文庫 緑 357-41)

著者 : 眉村卓

• KADOKAWA

感想・レビュー・書評

[楊業さんの感想 · 2022年5月16日]

既読本

[johntamaさんの感想 · 2014年4月14日]

　著者本人による前説があり、それからショート・ショート本編に入るという構成。

　どこまで本気で書いているかは分かりませんが、前説の部分で、著者の発想法に少し触れているのが興味深い。

　編集サイドから毎回テーマが出され、さらに、前作の何かを受けて次の作品に使用するという制約があるため、多少、一つ一つの作品が似てくる面もあります。

　この本はこの本で新しい楽しみ方ができますが、やはり、もう少しまとまったものが読みたいと思うのがファンの心理でしょうか。

著者プロフィール

1934年大阪府生まれ。会社勤務のかたわらSF同人誌「宇宙塵」に参加。61年、「SFマガジン」第1回SFコンテストで「下級アイデアマン」が佳作入選しデビュー。63年に処女長編『燃える傾斜』を刊行し、コピーライターを経て65年より専業作家に。71年から書いていた司政官シリーズの長編第一作『消滅の光輪』で79年に第7回泉鏡花賞と第10回星雲賞、96年に『引き潮のとき』で第27回星雲賞を再び受賞。日本SF作家第一世代の一人として長く活躍したほか、NHKでテレビドラマ化された『なぞの転校生』『ねらわれた学園』などのジュブナイル小説やショートショートなどでも健筆をふるった。著書に『妻に捧げた1778話』『いいかげんワールド』など多数。2019年11月3日逝去。2020年に第40回日本SF大賞功績賞受賞。

「2020年 『その果てを知らず』 で使われていた紹介文から引用しています。」