迷宮物語 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 28
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041357477

感想・レビュー・書評

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  • 哲学書のようであり、詩集であり、
    芸術であり、人生であるような
    そんな本。

    アニメを見てずっと探していた本なので、
    手にとった時に興奮。
    その興奮を裏切らない内容、文章。
    最後に何かを握らせてくれて、
    だけどそれも幻何じゃないかと思う。

    とても素晴らしかった。

  • 2015.6.9(火)¥210-税込。
    2015.6.28(日)。

  •  不思議な本ですなあ。

     長編かと思いきや、中身はいろいろな短編が交錯して出てくるような感じ。その中で、地中を案内する伴門淘汰のストーリーが、繰り返し挿入されてくるので、それを中心にすべてがつながるのかと思ったら、最後はそうでもない。

     まさに迷宮です。解釈は、読み手の私たちに任されてしまっている。

     『産業士官候補生』に収められている、『工事中止命令』が、何回か挿入されているのにはびっくりしました。この作品は大好きなので、こんな形で使われているとは。なぜ??

     最後のところで、それほど収束するわけではありませんが、ちょっとしたメッセージが。

     p.182 それが繰り返しになるのか別のものになるのか……。ま、繰り返しだったとしても、はじめにいったように百人百様に見えるのだし、きみ自身が今度見るときは、きみの何かがきっと変っているから、違うものになるかも知れない。だが……繰り返しであろうと別のものになろうと、ひとつの場面のテーマは、つねに同じなんだから……それをつかめばいいんだろうね

     変化の速い時代に生きる我々に、眉村流の生き方が示されているような気がしました。

  • こちらも実家から掘り出してきた本です。
    短編がいくつかあって、その合間合間に
    「伴門淘汰」と言う、影のような
    人間のような物がさ迷う世界の物語が挿入されています。
    それぞれの短編はまぁまぁ…と思いましたが、
    「伴門淘汰」の物語は、不思議な雰囲気が漂っていて
    それでいて、風景はなんか一昔も二昔前の光景の
    ような感じで、いいなぁと思いました。
    挿絵があって、ページの上4分の1は空白なので
    あっという間に読めてしまいます。

  • S.61.9.16 読了。
    短編集でいつもとはちょっと感じが違う。これはこれでおもしろい。アニメ化され、こっちもなかなかである。

  • オムニバスアニメ作品にもなっているので、そちらもお勧め。不条理だったり怪しげだったり、それでも読み進めなければならない無言の力に圧巻。

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著者プロフィール

眉村 卓(まゆむら・たく)/1934年、大阪に生まれる。大阪大学経済学部卒。耐火煉瓦会社勤務の傍ら、SF同人誌「宇宙塵」に参加。61年、「SFマガジン」第1回SFコンテストに投じた「下級アイデアマン」が佳作入選し、デビュー。63年、いわゆる日本SF作家第一世代の中で最も早く、処女長編「燃える傾斜」刊行。その後コピーライターを経て、65年より専業作家になる。企業社会と個人の関係をテーマにしたいわゆるインサイダー文学論を唱え、ショートショートやジュニアSFでも健筆をふるい、絶大な人気を博す。71年、未来の管理社会を描いたインサイダーSF〈司政官〉シリーズを開始。79年、その長編第一作『消滅の光輪』で第7回泉鏡花文学賞を受賞した。近刊に、『眉村卓コレクション異世界篇Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』、『たそがれ・あやしげ』、『自殺卵』などがある。

「2014年 『歳月パラパラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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