黒の試走車 改版 (角川文庫 REVIVAL COLLECTION か 1-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041360019

作品紹介・あらすじ

大手メーカー・タイガー自動車の開発した新型車が発売直後に列車と衝突事故!「欠陥車か?」と業界紙が騒ぎたてるさなか、今度は事故を調査していた企画一課長が謎の転落死を遂げる。二つの事件に見え隠れするライバル企業の黒い影。後任の企画課長となった朝比奈は親友の死の真相を追いながら、熾烈な業界戦争の渦中に飛びこんでいく-。産業スパイの実態を鋭く抉った企業小説の最高峰。

感想・レビュー・書評

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  • 60年前と変わらないことをしてるのかな。怪しい奴が怪しかった。

  • 古さを感じさせる箇所はあるけれど、60年近く前に書かれたとは思えない。

  • 昭和48年10月30日、初、並、帯無
    カバー、武部本一郎

  • 超超超流行作家だつた梶山季之。1975年、45歳の若さで取材先の香港で客死してから早くも35年であります。時蠅矢を好む。
    大映東京制作の映画『黒の試走車』を久久に見て、原作もまた久しぶりに読んでみました。痛快巨編。

    タイガー自動車が売り出した新車の「パイオニア・デラックス」が、故障で踏切事故を起しました。運転手はベテランで、操作ミスは考へにくいのです。そしてこの事故を調査中のタイガー自動車・柴山課長は謎の事故死をとげる! 陰謀の臭ひがプンプンとしますよ...

    トップ屋の元祖と呼ばれる梶山氏は、取材には絶対の自信を持つてゐると語つてゐました。ある人に「小説に書かれたやうなことが、実際にライバル企業の間で行はれてゐるのか」と訊かれて、彼は「実際には、小説以上のことが行はれてゐますよ...」と答へたさうです。
    サービス精神が旺盛な梶山氏は、後年ポルノ作家とまで言はれるやうになりましたが(それはそれで、痛快娯楽小説として価値はあるのですが)、初期は硬派の企業小説を書いてゐました。今回知つたのですが、『黒の試走車』は何と岩波書店から再刊されてゐるのですね。仰天したのであります。
    現在読むと、時代背景には違和感を感じるかもしれませんが、小説としての面白さは不変であることを再認識した次第であります。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-132.html

  •  企業小説というジャンルを切り開いた作品。戦後、勃興しつつあった自動車産業を舞台に、産業・スパイが描かれている。
     日本にもかって(今もそうかも知れないが)ライバル会社の新製品を知るために、紙屑盗みから報告書を印刷している印刷所の買収、盗聴、女による誘惑、業界紙の煽動、脅迫と想像を越えた熾烈な産業争いを描いている。
     「黒の試走車」のモデルはプリンス自動車といわれているが、プリンスは競争に敗れ日産自動車に吸収されてしまった。

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著者プロフィール

梶山 季之(かじやま・としゆき):1930-1975年.現在のソウルに生まれる。広島高等師範学校(現・広島大学)卒。小説家・ジャーナリスト。週刊誌創刊ブーム時にトップ屋として活躍。その後『黒の試走車』『赤いダイヤ』などの産業スパイ小説、経済小説でベストセラー作家となり、推理小説、時代小説、風俗小説など数多くの著作を発表した。

「2024年 『犯罪日誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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