熱き逃亡者 (角川文庫)

大藪春彦

• 角川書店 (1994年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[hamukatsuさんの感想 · 2012年3月28日]

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ハードボイルドの神髄


作品の紹介
煤煙によごれた深夜の工場街。横なぐりの雨の中、男は音もなく車に滑り込んだ。大量の現金と組長の情婦を奪ったこの男の左手には、超大型のボストン・バッグが握られている。男は車内に人の気配を感じた。と同時に、男の後頭部には冷たい銃口が押しあてられていた…。(『雨よ、もっと降ってくれ』)掟と裏切り。追う者は常に非情で、追われる者は常に孤独だ。極限まで張りつめた空気、臭い。運命に抗うように逃亡を始めた男たちの熱く、険しい闘いを綴る、ハードボイルドの神髄。

著者プロフィール

1935年香川県出身。早大在学中に『野獣死すべし』を発表、鮮烈なるデビューを飾る。その後、『蘇える金狼』『汚れた英雄』など、数多くの名作を生み出す。1996年没。

「2019年 『蘇える金狼　完結篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」