- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041365656
感想・レビュー・書評
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某少年マンガの登場人物の名前が丸太と付けられて問題になった、というのがきっかけで731部隊に興味が湧いた。
個人的にはキャラクターの名称変更に賛成。偶然同じ名前だったとしたは丁重に避けるべき具体例だったと思う。
衝撃的な内容だった。国家権力が信じられない。
戦時体制となるかならないかは置いておいて、国のためという思想統制が暴力を伴って行われたら、私はどう動くんだろう…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぼくはどうしてわざわざ自分の時間を使って、こういう読んで楽しくない本を読むのだろう。731とか南京虐殺は捏造だとか、大東亜戦争は正しかったのだとかいう本を読んでいたほうがずっと楽しいのではないかと思うこともある。
ひと一人の力なんか微々たるもので、ぼくがいくら本を読んだところで、もしこの国が戦争を始めようと言い出したら止められないだろう。もし世界が傾きだしたとしたら、みんなで力を合わせればなんとかなる、とも思っていない。
ただひとつ、確実に選べる未来があるとしたら、おれはあっち側じゃなかった。断じてそうではなかったんだ、と言い張って(誰も聞いていないとしても)死ぬことだな。たぶん、それだったら選べる。 -
信憑性が問われているらしいが…個人的には記録の全てが大袈裟な嘘であればいいと思う。細菌で、角材で、毒ガスで、凍傷で、爆弾で、焼夷砲で、真空で、銃弾で…2日に三体、人がマルタと称され尊厳を剥奪されて人体実験の上で殺されていた記録。731部隊による、ナチスと変わらない残虐な所業。
戦争というのは本当に集団狂気なのだな… -
抑止力としての事実録。著者が小説ではないといってる以上、小説ではないだろう。嘘っぱちだとたたかれてるようだが、作品中に作者のコメントが入る本は、筆者が真剣に書いた、その熱意が溢れ出てしまってると個人的には感じる。100%事実ではないだろう。実際はこんな非道なことはなかったのかもしれない。しかし、海外では犠牲者数が3000ではなく15000と記録されているため、この本の記述を超える真実もあり得るのだろうと思うと、やはり読んでよかった。
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ここに書かれてあることを客観的に裏付ける証拠は何もありません。731部隊の研究記録はアメリカが押収しましたが、2005年に公開しました。中身は日本政府が従来述べていたように、通常の防疫の研究に過ぎなかったことがわかりました。
著者は著名な作家・森村誠一ということですが、実際に書いたのは下里正樹という日本共産党の人間で、慰安婦問題における吉田清治のような人物です。
本書のインチキは多くの歴史家によって暴かれており、Wikipediaにざっと目を通すだけでも分かるはずです。
発禁になったとか書いてる人もいるし・・・。この日本で本が発禁になるわけないでしょう。
はっきり言って、とっくに嘘がバレている本書のような本に騙されてるお人好しの人がこんなにたくさんいることのほうが、本書で731部隊がやったとされていることよりよほどコワイです。 -
本当にあったことなのか?
と思うほど現実離れしていて、実感が湧かない。ただ知らないよりは、知るべき内容だと思う。 -
信じがたい人体実験の数々に改めて戦争の恐ろしさを感じました。戦争と聞くと何となく日本は被害者側のように今まで感じていたけど、決してそんなことはなくどちらも加害者であり被害者であるんだ、と思わされました。
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2010年4月
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新型コロナウイルスを中国による生物兵器と考える人たちがいるとのニュースを見て、戦時中日本の関東軍による大陸での細菌兵器研究で現地人や捕虜を「丸太」と呼んで非人道的な生体実験を繰り返したとされる731部隊を思い出したので読んだドキュメンタリー。
この本に書かれたとおりだとしたら、千葉の豪農出身でお金と女にダラしない石井四郎という人間に権力を与えてしまったことが悲劇の中核の1つのように思った。ただでさえ暴走していた関東軍だし、絶大な権力を持つ組織のトップにモラルがなければ反対した人間はそれこそ実験台にされて酷い殺され方をしそう。
古い本だし、ここに書かれた情報が絶対であるかはわからないことを前提としても、モラルのない人間が権力を握ることの恐ろしさと人間の尊厳とは何かということを考えさせられた。
イエスマン以外は堂々と排除すると明言するような今の日本の政治家も恐ろしいなぁ…。
著者プロフィール
森村誠一の作品






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