犬神博士 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1107
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041366134

作品紹介・あらすじ

おかっぱ頭の少女チイは、じつは男の子。大道芸人の両親と各地を踊ってまわるうちに、大人たちのインチキを見破り、炭田の利権をめぐる抗争でも大活躍。体制の支配に抵抗する民衆のエネルギーを熱く描く。

感想・レビュー・書評

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  • これぞ痛快の一言。
    スバラシク楽しい娯楽小説。
    傑作といわれるのもうなずける。

  • 「犬神博士」と呼ばれる変人が幼少時代の思い出を語る夢野久作の絶筆作品。乞食芸人に育てられた5、6歳の美少年が様々な修羅場をこえて、筑豊炭田の利権が独占資本の手に落ちるのを防ぐ。風俗騒乱の踊りで猥褻罪で捕まったり、イカサマ賭博を見破ったり、玄洋社社長と堂々とやりやったりと娯楽要素たっぷりの冒険譚。日清戦争前夜の風俗の描写、独特の言い回しも読者の楽しみを与えてくれる夢野久作の代表作。お勧めです。

  • 乞食や詐欺など不穏な要素もありつつ、所謂神童と呼ばれるような子供が大人たちに振り回される冒険活劇という印象を受けました。
    純粋で活発な子供だからこその大胆さで大人たちを振り回し振り回され、女の子のような愛らしい出で立ちや名人級の踊りを買われ何度も拐かされたりと常にドタバタで破茶滅茶だけれど、それを面白がっているチイ(当の本人)のあっけらかんとした性格が読んでいてとても愉快でした。
    未完となってしまった為、この痛快な冒険の終着点がどうなる予定だったのか気になり、続きがないことがとても残念です。

  • このスピード感がイイネ

  • ここで終わるか!という感じ。思い返すと悪くないラスト

  • ドグラマグラよりも読みやすく面白く、狂気を感じる

  • ドグラマグラとはまた違う、単純明快、破天荒で爽快な小説。
    唐突な結末がまた素敵です。

  • 再版されての実家以来の久しぶりの内容。
    相変わらず何も解決していない感。
    でも出てくる人との掛け合いとイメージされる情景に読みすすめられてしまう印象。

  • なぜここで終わる!?
    ちい少年の冒険記

    #読了
    #夢野久作

  • 予備知識がないせいか、全く意味がわからず…「あっ、終わった」ポカーンって感じ(>_<)何だったんだろう…。

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著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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