犬神博士 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1124
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041366134

感想・レビュー・書評

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  • ドグラマグラとはまた違う、単純明快、破天荒で爽快な小説。
    唐突な結末がまた素敵です。

  • 最近はまっている夢野久作さんの代表作の一つです。
    でも、内容は夢野さんらしくなく、いたって普通の悪を倒すって感じでした。それがかえって新鮮だったのかもです。
    それでも独特の文章は相変わらず。それにはまってしまうのです。
    (2014/06/06)

  • 夢野久作がこんなにもかわいい冒険活劇小説を書いてるとは驚いた。
    とにかく、主人公の一見美少女の美少年チイの超能力を駆使した大冒険がとにかく胸が躍ります。

  • 忠義、慈愛、非人道、そういった概念がチィには理解できない。むしろそういったもののために社会の大人たちが右往左往して全く要領を得ないことに苛立つ。読みどころはこの辺かなと思う。完成していれば間違いなく日本を代表する文学作品の一つに挙げられただろう。逆に未完の美もあるだろうけども。

  • またひと味違った夢野ワールド。しかしチイというガキがどうにもいけ好かなかった…

  • この人の本は、昔の言葉、
    しかも今作に至っては九州弁でかかれているのに、
    グイグイと引き込まれてしまう。

    話もあっちいったり、こっちいったりするくせに
    わかりやすい。
    皮肉っぽいし、馬鹿馬鹿しいところもある。

    オチもわかりにくくなっている。
    でも、とても面白い。

    これはすごいと思った。

  • 子供の活躍する小説は大抵どこかに厭味があるものであるが、この小説はただただ痛快である。手放しでチイの活躍を応援したくなる。それはおそらく夢野久作自身が心底憧れて造形したキャラクターだからなのであろう。純粋で高潔な子供など現実には存在しないのである。

  •  夢野久作氏の代表作を3つ網羅したが・・・
     普通の本屋で他の作品って売ってるのかな。

     いいよね。あの明治あたりのハイカラ文化の雰囲気。


     豪傑な九州男児の悶着は、ちょっと雰囲気違うけど、文体の心地よさは健在。すき。


     子どもが主人公の作品は、映像での作品化は難しいのではないかと思う。

     「子どもは子どもにしかなり得ない。」
     複雑な感情の機微を演技に置き換えていくにはきっと経験値が足りなくて、客観的にしかとらえられないからじゃないかと思う。

     それをあえて映像に挑戦するなんて野暮なことはしないで、

     だからこそ、小説を、漫画を読む意味を考え、味わいたい。


     

  • 話に飲み込まれた。

    チィと博士の間をずっと考えてしまう。
    夢野久作らしい思い切った話。

  • 長編ならドグラマグラよりコレ。

著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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