ときには星の下で眠る―オートバイの詩・秋 (角川文庫 緑 371-15)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041371152

感想・レビュー・書評

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  •  我々の世代のライダーにとってはバイブル的存在。 片岡義男。
     彼の小説の世界に憧れて、オートバイの世界に踏み込んだライダーは多いはず。


     読み返すと、最初のページから、懐かしい硬い調子の文体。
     シャープな映像が伴ってくるような。


     バブル。ハードボイルド。映画。角川文庫。赤い背表紙。
     あの頃のあれこれが蘇る。




     ストーリーが気取りすぎのような気がして、それほどはまり込んで読むことはなかったが、読み返してみると、そこにはライダーだけが楽しめるような世界が確実に、存在する。
     
     泡でも、気取りでもない。


     バイクとともに時を過ごした者でなければ、描けもしない、理解もできない世界がそこにある。




     黄ばんでしまった文庫本の巻末に書かれたメモによると、
     初めて読んだのは18の頃。
     原付バイクを手に入れたばかりの頃。
     大学受験に失敗し、受験勉強の日々の自分には憧れでしかなかった世界だったか。
     次に読んだのは、26の頃。
     今も乗り続ける大型バイクを手に入れて、登場人物たちの世界に入り込めたと思った頃か。
     そして今。50歳も近づいてきた今。
     青臭い憧れを抱いて手に入れたバイクとのつきあいも26年となった。
     描かれた青春群像に対しては、同感も反発も強くは感じず、
     ただただ細密画のように書き起こされているバイクとの対話の描写を味わう。


     膝の間に抱えていた車体を、サイドスタンドを出して傾ける時。
     地面にそっとその重さを、大事なものを預けるような感覚が伝わってくる文。


     真っ暗な山中のワインディングを、ヘッドライトが照らし出す空間から、
     左に右にコーナーを曲がるたびに、繰り返しはみ出しながら走る感覚。


     ライダーでなければわからない、興味すらない描写を散りばめる。
     さて、現代の若いライダーたちにはどう映るのか。

  • 2012/01/06読了

    父オススメのバイク小説。少年らがバイクに乗り、風になる。
    ただそれだけでも、とてもすがすがしい空気を感じることの出来る、そんな小説だ。
    「青春」この言葉が一番似合うだろうなあ
    ただ走るだけで、大きな出来事はほとんど無い。でも
    風は吹いていて、景色は流れて。
    バイクへの憧れ、また一段と強くなった。

  • 「たまには星の下で眠るんだっ。」といって野宿して、途中から雨に打たれた事が数回ある。この小説のせいだ。

  • 82024.255

    これといった感想はなし。個々のエピソードは特に悪くないが。

  • これもバイクが登場する片岡さんの小説。大谷勲さんの写真と合わせて、大好きな作品です。話の内容はちょっと照れくさくなるような恋愛小説。でもバイクで走る描写がいい。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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