すこしだけ白、すこしだけ黒 (角川文庫 緑 371-58)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041371589

感想・レビュー・書評

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  • あー、まさにタイトル通り、少しだけ白くて少しだけ黒い印象というか余韻が残るわねー。それにしてもお洒落ね。この本は何もない話じゃなかった。少なくともドラマチックだった、どれとっても。でもどーしてそういう行動になるの?と思うことは多いいけど。『結婚以上』と雰囲気似てるのよ。なんか混ざっちゃう。事故を見てバイクに乗ろうと思っちゃうとか……分からん。若者との会話がなければ片岡さんの真意とはほど遠い解釈しちゃうよ。架空の女性をつくり上げる話とかストーリーはオナジなのに中身が違うとか……やっぱりうまいというべきなんでしょう。'90

  • 短篇集全部が大人の三角関係かと思ったら、いきなり「少年、夏、オートバイ、少女」の王道な組み合わせが!その2篇がとてもよかった。あとは空想の中で作り上げた姉が現実となり三角関係が完結するストーリーも良い。

    #1 んー、ふつう。3人の正三角関係を予想できるぐらいには片岡作品を読んでいる。

    #2 話としては好みではないが、若き日の姉をはさんだ三角関係はおもしろい。

    #3 空想の姉が現実となる。これはおもしろい。男の理想か(笑)。ラストの浴衣のイメージ良い。

    #4 #3と同じ空想の女性。でもイマイチ。

    #5 ここで突然、夏、少年、オートバイ、少女もの。ずっと大人の三角関係かと思ってた → 男女2-2の組み合わせ。花を買うシーンよい。百合子と家族−サマーウォーズがちょっとダブった。p151-152のくだり良い。「うわーい」←めずらしい。p169最後の行と科白ぴったり収まる。これでラストとは思わなかったので驚いた。

    #6 あまり好きではない。ラストの事故は何を意味するのか。

    #7 これは良い。夏、少年、少女、オートバイ。四人の関係が徐々に変化していくのもおもしろい。寝てはいないのもいい。この場合は寝てたら台無しだ。ラストの水を浴びて西瓜のくだりが夏の夕方を強烈に増幅している。著者との会話もいい。少年とオートバイの関係について。そして最後の締めくくり。

    #8 んー、これはふつうかな。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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