緑の瞳とズーム・レンズ (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041371831

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  • 大藪春彦、北方謙三、大沢在昌、逢坂剛、島田荘司。読み返したいと思っていたり、実際に読み返している作家たち。片岡義男もそのひとり。

    先日、氏の『東京を撮る』という写真集を観た。切り取られた風景の意味を考えずにいられない写真ばかりが整然と収められていた。どれも哀しく寂れ、貧しさや配慮のなさを切実と伝えてくる。なぜ、このようなところを撮ったのだろうか?

    昔、本書『緑の瞳とズーム・レンズ』を読んだ。確かそこには、この疑問に対する具体的な答えが書かれていたのでは。そう思い出し、再読することにした。

    緑の瞳を持つ美しい白人女性と、その友人の男性。2人が毎月、日本各地を旅しながら、現代日本社会に対する意見を交わす。確かな価値観を持たないまま流されていく日本人がつくる時代を、行く先々の光景の中に見出し、写真で切り取る男性。緑の瞳の女性が的確に分析する。
    たとえば、
    「便利さをひたすら追求する態度や心理は、日常的なことを最優先させ、ほとんどいつも日常にかまけていることを意味します」
    男性は片岡義男その人に思える。幼少をハワイで過ごした人。そして、くすんだ金髪にきれいな緑色の瞳を持った白人女性。その2人の視点から捉えた日本観。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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