- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041375051
感想・レビュー・書評
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ワタクシにとっての半村良というと、この本だ。中学以来の再読だが、その1回めに読んだ時には、表題作の途中で挫折した。
表題作はタイトルのとおり。江戸時代の発明家で戯曲家の山東京伝の資料を漁っているうちに、明らかに辻褄の合わない文言にぶつかる。そこで出てくる「およね(米)」が昭和にタイムスリップしてくる?
ちなみに、長編ではなく、短編集。ただ、表題作も京伝について、思い入れを延々と語り尽くすため、まあ読みにくい。これこそ半村良スタイルなのだが、この歳になると読めてしまうのですが、中学生には厳しかろう。
表題作の他にも、コピーライター/CM作家を主人公にした半村良主人公の作品が並ぶ。時に落語調であったり、ショートショートだったりするあたり、かんべむさしを髣髴とさせる。それぞれそれなりに面白いが、こう、突き抜ける程のものはないんだよね。
最後の矢部が主人公のハードボイルドはイマイチ…。やっぱりこの人は、ハードボイルドは合わないわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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