美神たちの黄泉 (角川文庫)

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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041376041

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  • 5作品収録。70年代発表。
    「美神たちの黄泉」田舎歌舞伎の古い芝居小屋で演劇サークルが公演を打つことになり、その中で流された血の謎。死体は無いが、7年経ち、殺人事件が起こった。犯人は黙秘と報道されるが、その理由を芝居小屋の事件を知るサークルメンバーの主人公は気が付く。
    「万葉の甕」藻が充満した甕から発見された生首。実際はある歌舞伎役者の木像の首であった。当の役者は眼中にないことを記者に語るが、ある大部屋役者の悲劇に繋がっていく。
    「黒潮の魔群」恋に勉学に悩む男子高校生が、腰痛に突然襲われ助けてくれたマッサージ師の技術に憑りつかれていく。
    「草薙剣は沈んだ」壇ノ浦を望む地で這いまわる平家蟹を足許に、現代によみがえる耳なし芳一の話のような怪奇。
    「カツオノエボシ獄」山陰の海で群なす毒海月のコバルトブルーの地獄の中、惨死した青年。目撃者のダイバーの女子大生は殺人ではないかと疑念を持ち、青年の姉に接触するが衝撃の事実が。

     以上赤江作品の中ではどれも比較的タッチが穏やかかつ、ストーリーが強引(そんなことで人殺しや自殺か?感)な点が合わさり、ぼんやり読んでるとついていけない感があった小説が集まっていた。洗練され過ぎてけむに巻かれたような…真相がはっきり提示されなかったような、どこを読み飛ばしたのか…と読み直すのだけど。
     「黒潮」はのちのでも作品でもよくあらわされたモチーフ、性に目覚めたばかりの鬱屈した少年が年上のカッコイイ男にあぶないあこがれを抱くがゆがむばかりでいい形にならない…のバリエーションの一つか。「カツオノ」は生物の美しさ、自然の危険さの一点突破でやろうとして盛り込んだエピソードの多さがそれこそ読者をクラゲの群れにまかれるもやもやピリピリ感に追い込む。あれ?「姉」は家族食いじみた虐待者のヤバさでは?もっとつっこむべきなのにあっさり終わった…。私読み間違ってます?

  • 地方の歌舞伎。歌舞伎役者の人形の頭と万葉集。マッサージ師。平家蟹。毒クラゲの群ととある姉弟。やっぱり、その雰囲気のわりに読みやすい。(2014年07月11日読了)

  • 340
    「坂村調右エ門氏刺さる。K座血みどろの仁木弾正」新聞の見出しを足立健祐は呆然と見つめていた。七年前の夏、中国山脈の山間、藤芽歌舞伎発祥の地の芝居小屋に、脇腹に匕首をのんだ仁木弾正が現われ、そしていま、立て役者坂村調右エ門の極めつけの仁木弾正が、血をしたたらせてK座のスッポンからセリ上がって来たのだ。美しい肉体を糧に生きる青年と、血みどろの仁木弾正の奇妙な因縁を描く表題作「美神たちの黄泉」の他、「万葉の甕」「黒潮の魔軍」「草薙剣は沈んだ」「カツオノエボシ獄」を収録。赤江美学があなたを酔わせます。
    美神たちの黄泉・万葉の甕・黒潮の魔軍・草薙剣は沈んだ・カツオノエボシ獄

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著者プロフィール

1933年下関生。日本大学芸術学部中退。70年「ニジンスキーの手」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。74年『オイディプスの刃』で角川小説賞、84年『海峡』『八雲が殺した』で泉鏡花文学賞。2012年没。

「2019年 『オイディプスの刃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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