ねこに未来はない (角川文庫 緑 409-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 351
感想 : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041409022

作品紹介・あらすじ

かわいいねこたちが、ある日突然、姿を消した! きびしい現実のなかで未来を奪われたねこたちに寄せた、さわやかなユーモアとあふれるウィット。話題をよんだ物語エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 後でエッセイだと知り驚いたくらい、
    物語っぽい雰囲気を醸し出している。
    今まで出会っては別れてきた猫たち。
    今ほどペットに対して過保護な感じじゃない
    程よい距離を保った付き合い方だ。

    「いなくなったら、また次のねこを飼やいいんだよ。新しいねこをかわいがってやればさ、それがきっといなくなったねこをなぐさめることにもなるんだよ。」
    というベッシーおばさんの言葉が、
    ペットロス(猫じゃないけど…)の心に刺さる。

  • 猫が苦手だった詩人の長田氏が新婚生活に入ると、愛する妻は一言「なによりもまず猫をかいましょうね」!そして新たなワンダーランドが彼の前に広がり…。昭和の時代の猫をめぐる悲喜こもごものストーリー(時にかなり切ない…)が、長田氏のユーモアに包まれて、語られた軽妙なエッセイ。長新太さんのとぼけた味のある挿絵もぴったり。個人的には、ラストの章の“わが友マーマレード・ジム”が気に入り、そのアラン・シリトーの「マーマレード・ジムの冒険」を是非読んでみたい!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「「マーマレード・ジムの冒険」を是非読んでみたい!! 」
      正しくは「マーマレード・ジムのぼうけん」で、猫好きの児童文学者、故・上野瞭が訳し...
      「「マーマレード・ジムの冒険」を是非読んでみたい!! 」
      正しくは「マーマレード・ジムのぼうけん」で、猫好きの児童文学者、故・上野瞭が訳しています。
      2014/04/30
  • これまでに読んだ猫に関する文章でもっとも美しい。表題作が飛び抜けて良い。市井の猫好きは自分の退屈なコメントではなくこの本を周りに薦めたらいいのに。

  • 角田光代さんが『結婚とはこんなものだと思う』と、昔結婚する友人に送ってたというエピソード(確か)から、気になって読んだ。
    詩人らしい言い回しや表現がいっぱい。心地いい文体。
    エッセイらしいけど、小説っぽい。
    ご本人もだけど、奥様も気になった。ユーモアとセンスに溢れてて素敵な人柄だったんだろうなーーと、どんな方か気になり過ぎて検索までしたけれど一般人の方みたいですね。
    猫好きは共感できるポイント多そう。
    猫アレルギーだけど面白かった。

  • この本には、結婚の本質について書かれているという書評を読みまして。。昭和50年に書かれた若い夫婦と猫たちの話。すっっごくよかった。題名含め少しマニアックかもしれないと思ったけど、すっごくよかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「題名含め少しマニアックかもしれない」
      猫好きのためのバイブルの1冊です。。。
      「題名含め少しマニアックかもしれない」
      猫好きのためのバイブルの1冊です。。。
      2014/04/22
  • 猫好きの私には たまらない一冊でした
    図書館から借りた その本は ずいぶん 
    古いもので 初版の昭和50年のものでした
    薄茶に変色した本も風情があっていいものでした

    猫嫌いだった人が 猫好きの彼女と結婚をして
    猫を飼い始める・・・。なんとなく ほんわかした感じ
    猫を分けてくれる  ベッシーおばさんも雰囲気があっていいわぁ~
    猫をどうしても欲しくなった時に
    「かわいい仔ねこをください、きっとかわいがります」
    そんな 張り紙ってかわいいなぁ~

    一匹の猫の話をずっとではなく 
    何匹かの猫との出逢いと別れ・・・。

    作者の表現がとても優しく 心が暖まる感じがしました
    比喩の感じが好きでした

    あとがきの なだいなださんの解釈
    「ねこに未来がない」それは 人間に当てはまる
    読み方、受け取り方によっては 全然違う解釈の本になるのかな

    図書館から借りて サッと読んでしまったので
    今度 本屋さんへ行った時に 購入して またゆっくり読みたい 

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「購入して またゆっくり読みたい」
      猫好きは、必ず一家に一冊。そして読んでいない人に出会ったら、惜しげもなく進呈するコト。。。
      「購入して またゆっくり読みたい」
      猫好きは、必ず一家に一冊。そして読んでいない人に出会ったら、惜しげもなく進呈するコト。。。
      2014/04/30
  • ねこちゃんエッセイ三篇。
    最近は猫ブームらしい。
    猫ブームなんて猫の飼い主はずっと前からそうだったから、何を今更と思う。
    本屋さんでも猫に関する書籍コーナーがあったりで、ちょっと可笑しい。
    この本はその猫コーナーにあったわけではなく、ぶらぶら棚を見ていて見つけた。
    タイトルにズバリ猫と入っているのにコーナー入りさせてもらえなかった本に、へそ曲がりなわたしの触手はのびる。

    猫好きではない著者長田さんが奥様と結婚されて、まずは猫を飼いましょうと言われ否応なく猫との生活をはじめたことからはじまるねこちゃんエッセイ。
    我が家の夫と同じだ。
    我が家は既に愛猫がいて、一緒に暮らして当然といった形ではあるけれど、夫は猫を好きでも嫌いでもなく、わたしと結婚しなければ猫を飼おうなど思いもしなかったと言う。

    長田さん夫婦は猫を飼っても飼ってもいなくなるらしい。
    いなくなるとは失踪したり亡くなったりだけれど、亡くなるのは生き物のさだめなので仕方ないけれど、失踪は駄目だろう。一度はあっても次からは気をつけたらいいのに、飼い方が悪いだろう、と猫好きのわたしとしては厳しめの感情を抱く。
    我が家の先住愛猫も一度だけ逃亡したことがあったけれど、とにかく始めが肝腎。猫はテリトリーがそんなに広くないので(室内飼いなのでそもそも外はテリトリー外)、逃亡したら直ちに確保が原則。
    まさに猫撫で声で好物片手に呼ぶ、呼ぶ、呼ぶ。
    猫撫で声が良かったのか好物が良かったのか、じきに潜んでいた物陰からにゃにゃにゃにゃと出てきて、開けておいた玄関から入っていった。
    はじめての外出で何やら興奮していたが、多分とても怖かったらしく以後暫く玄関にさえ寄り付かなかった。
    初動捜査が悪いときっと見つからないのだ。経験者は語る。

    ねこに未来はない
    この聞き捨てならないタイトルは、猫の未来はない、お先真っ暗だよということではない。
    猫は額が狭い→前頭葉が小さい→未来という概念がない→未来がない、とこういうことらしい。
    良かった。安心した。
    とんでもない自論を展開してくるのかとヒヤヒヤした。

    猫好きでもない著者も猫と暮らして猫好きになったらしい。
    我が夫も先住愛猫のことは可愛がっていた。ただ、その後我が家に迎え入れた現愛猫がなかなかやんちゃで、何故か夫をよく噛む。それがイヤらしく(普通イヤだと思う)、猫に少々怯えている。夫をよく噛むけれど、夫に一番甘えているのに、恐怖心でそれがよくわからないらしい。とても残念だ。

    解説に、長田さんはおっかないとあったが、この本を読む限り猫愛に満ちた愛すべき人物に思える。
    猫はおっかないひとの心もほぐしてしまう魔法の生き物に違いない。

    この本の感想と言いつつ、自分語りをしてしまったけれど、猫好きなら猫エピソードのひとつやふたつや三つや四つ持っているものだ。
    今でも先住愛猫の誕生日と命日には欠かさず好物の缶詰を供えるし、現愛猫の誕生日(捨て猫なので推測して勝手に決めた日)と愛犬の誕生日には祝っている。愛猫も愛犬も、なんか知らんけれど今日はご飯が豪勢だくらいにしか感じていないだろうけれど。

    猫も犬も人間にとっては大切な仲間です。
    飼う前には、自分はきちんと世話が出来るのかよく考えましょう。
    飼ったなら、責任を持って最期まで世話をしましょう。

  • ねこ飼いたい熱がまたしても上がってしまいました。ああー可愛いーー!

  • 猫って天寿を全うできないんだな。

  • 角田光代さんがおすすめしていたので、読んでみた。
    長田弘さんの本はほとんど読んでいると思っていたので、不覚!
    とか思って。

    長田弘さんも、その長田弘さんが好きになって一緒になることになった奥さんも、生きることがどういうことか知っているという感じがした。
    楽しむ「ふり」や、悲しむ「ふり」や、
    生活の中に「ふり」を持ち込むことを、自分でも気づかないうちにしてしまうことがある。
    なんだかそれは、誰かに自分の生活を観られているような、
    その人に対して自分の生活を演じているような、
    そんな妙な気分。
    決して気持ちのいいものではなくて、どこかいつも不安げな様子に自分がなってしまう。

    そんなことを思い煩っていた私にとって、
    長田さんとその奥さんのねこと暮らす楽しみと悲しみをそのまま受け入れている姿が、なんだかすごく「よいなあ」と思われた。

    ねこが欲しくて「ねこをください」という張り紙を出すところとか、
    この人たちのやり方で、それがとっても「らしく」って、
    「いいなあ」と思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「不覚!」
      今の文庫には、載っていなかったと思いますが、古い本には著者が撮った猫の写真が1点載っています。
      「不覚!」
      今の文庫には、載っていなかったと思いますが、古い本には著者が撮った猫の写真が1点載っています。
      2014/04/22
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著者プロフィール

長田弘(おさだ・ひろし)
1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡―ミラクル―』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。15年5月3日、逝去。

「2022年 『すべてきみに宛てた手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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