続 氷点 (上) (角川文庫 (5072))

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感想 : 94
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041437056

感想・レビュー・書評

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  • 評価は5(++)

    内容
    【あなたは殺人犯の娘なのよ】という母の声を遠くに聞きながら睡眠薬を飲んだ陽子…。愛憎交錯するなかで、悩み、成長してゆく陽子の姿を通して、罪のゆるしとは何かを世に問う感動の巨編

    相変わらず我が儘で大人になりきれず自己中心的な夏枝に苛つくものの、陽子を囲む周りの人びとが本当に思慮深くいい人ばかりなのでつい読んでしまう。しかし、夏枝は何とかならんもんか(`_´)こういう常識知らずの奥様いるよね~。主役じゃ無いのに私にとっては凄い存在感だわ。

  • ちょっと長い気もする…。早く下巻も読みたい!

  • 考えさせれる

  • 1回目はあまりに高速で読んだので、もう一回じっくり読んでみた。 罪とゆるしについて考えを巡らせる陽子に、実の母である恵子、弟の達也、順子などの人物が登場し、陽子がキリストの救いを知るまでを描いている。

    氷点の続編、というより、むしろここからが氷点の本番、というかんじの内容。
    人の持つ罪は根深い。なかなか気づけない。道をまわってまわってまわって、やっと少しずつ気づける。人のこころの描写が、三浦綾子さんは実に上手いなぁと思います。 たくさんのことを語ってくれる名作。

  • 自殺未遂を経て、誰に対しても親切で穏やかでほがらかだった陽子の心が凍りつき、自分の二面性とその根源にある原罪を見つめる。恐怖、憎悪や他人に冷たく接した過去がいつまでも忘れられず人格形成をしてきた私にとって、陽子が自殺から目覚める瞬間に初めて夏枝の般若の顔が深層心理に沈殿していだと気づいたことが驚き。私であればどんな歪んだ人間に育っていただろうと想像するだに恐ろしい。陽子や啓造のフィルター通してみる夏枝に嫌悪を抱いてきたが、夏枝の心配りや真の優しさが表現されると夏枝の人の良さについても思いを馳せられるようになる。人を評価するとは、なんと身勝手な行為だろう。

  • 読み始めてすぐ『氷点』の持つ重苦しい空気を思い出し巻き込まれていった。
    潔癖な陽子のことを、大袈裟だなとは思えない。人を軽蔑する気持ちや、自分を疑う気持ちは、自分でもどうにもできないから。
    憎い人にも良い一面があるということを私たちは認めたくないけれど、人間の持つ様々な性質をより深く知っていくことで見えてくる答えがあるんじゃないかと思える。簡単には出ない答えを探り続けなければならない。そしていつか死を迎えるときには、醜い感情を手放して「ゆるされて終えたい」と自分も思うのかもしれない。

  • 前作に比べると穏やか。下巻に期待

  • 自分が赦されたからといって、
    誰かを同じように自分は赦すことが出来るのか。
    何より自分自身を赦すことが出来るのか。
    世の中には理不尽と不条理だらけで、
    誰かを愛しく思えば思うほど誰かが憎くなってしまう。

  • 氷点の時のドロドロとした昼ドラ的な雰囲気はなんか落ち着いた感じ。
    なんだかいろんなことで悩んだり苦しんだり怒ったり悲しくなったり時には嬉しかったり。
    人間同士の関わり方の難しさとか生きていくことの難しさだとか色々考えさせられた。
    下巻ではどういう風に着地するんだろう。

  • 自分はどのタイプっていうかんじではなく、揺れる感情がどの登場人物にも共感できるところが一つや二つあるところがなんだか心を見透かされているような感じ。物語が進につれて心情が変化していくんだけど、また嫉妬深さがでたり優しくなったり相手のことを思えたり。いろんな角度からの感情がイライラさせ、またちょっと共感しながら読んでました。
    でも辻口夫婦だからか。夫婦ってこんななの?

    しっかし生きるって大変だなぁ。
    罪を大きな石ころと小さな石ころで例えたところはおもしろかった。
    辰子さんかっこよすぎ。ひとり芯のあるひとがいるだけで救われる。

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著者プロフィール

1922年北海道旭川市生まれ。小学校教師、13年にわたる闘病生活、恋人との死別を経て、1959年三浦光世と結婚し、翌々年に雑貨店を開く。1964年小説『氷点』の入選で作家デビュー。約35年の作家生活で84にものぼる単著作品を生む。人の内面に深く切り込みながらそれでいて地域風土に根ざした情景描写を得意とし〝春を待つ〟北国の厳しくも美しい自然を謳い上げた。1999年、77歳で逝去。

「2021年 『残像 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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