- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041437056
感想・レビュー・書評
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評価は5(++)
内容
【あなたは殺人犯の娘なのよ】という母の声を遠くに聞きながら睡眠薬を飲んだ陽子…。愛憎交錯するなかで、悩み、成長してゆく陽子の姿を通して、罪のゆるしとは何かを世に問う感動の巨編
相変わらず我が儘で大人になりきれず自己中心的な夏枝に苛つくものの、陽子を囲む周りの人びとが本当に思慮深くいい人ばかりなのでつい読んでしまう。しかし、夏枝は何とかならんもんか(`_´)こういう常識知らずの奥様いるよね~。主役じゃ無いのに私にとっては凄い存在感だわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと長い気もする…。早く下巻も読みたい!
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考えさせれる
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自殺未遂を経て、誰に対しても親切で穏やかでほがらかだった陽子の心が凍りつき、自分の二面性とその根源にある原罪を見つめる。恐怖、憎悪や他人に冷たく接した過去がいつまでも忘れられず人格形成をしてきた私にとって、陽子が自殺から目覚める瞬間に初めて夏枝の般若の顔が深層心理に沈殿していだと気づいたことが驚き。私であればどんな歪んだ人間に育っていただろうと想像するだに恐ろしい。陽子や啓造のフィルター通してみる夏枝に嫌悪を抱いてきたが、夏枝の心配りや真の優しさが表現されると夏枝の人の良さについても思いを馳せられるようになる。人を評価するとは、なんと身勝手な行為だろう。
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前作に比べると穏やか。下巻に期待
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氷点の時のドロドロとした昼ドラ的な雰囲気はなんか落ち着いた感じ。
なんだかいろんなことで悩んだり苦しんだり怒ったり悲しくなったり時には嬉しかったり。
人間同士の関わり方の難しさとか生きていくことの難しさだとか色々考えさせられた。
下巻ではどういう風に着地するんだろう。 -
自分はどのタイプっていうかんじではなく、揺れる感情がどの登場人物にも共感できるところが一つや二つあるところがなんだか心を見透かされているような感じ。物語が進につれて心情が変化していくんだけど、また嫉妬深さがでたり優しくなったり相手のことを思えたり。いろんな角度からの感情がイライラさせ、またちょっと共感しながら読んでました。
でも辻口夫婦だからか。夫婦ってこんななの?
しっかし生きるって大変だなぁ。
罪を大きな石ころと小さな石ころで例えたところはおもしろかった。
辰子さんかっこよすぎ。ひとり芯のあるひとがいるだけで救われる。
著者プロフィール
三浦綾子の作品






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