海嶺 (上) (角川文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041437094

感想・レビュー・書評

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  • 壮大な長編小説
    日本人の真面目さと勤勉さ、そして忍耐強さを実感する

  • 今まで読んでいた三浦綾子の著作の雰囲気とちょっと違う印象。1年以上漂流されている絶望感とかすかな期待みたいなもんが、読んでるこっちにも伝わってきた。

  • 歴史的な事実に基づいているフィクションですが、ある意味驚愕のラスト。ある意味真骨頂。

  • 千利休に続き、三浦綾子の歴史小説を読了。
    この作品をよんで改めて思ったことは、三浦綾子という作家は感性が本当に豊かな人だったんだなということ。
    遠い昔、会ったこともない人の人生がいかなるものだったのか、そのときどんな思いだったのか、どんな言葉を交わしたのか、それを想像し物語りにし、読者に読ませる力がある。
    そしてそれに私が強く共感するのは、この作品の本人によるあとがきにもあるように、光のあたらない人々の人生に光りを当てているからだと思う。
    今思い返しても、感動が甦る。
    三浦作品は、私の生き方を豊かにしてくれる大切なバイブルかもしれない…

  • 読んでる間は先が気になってじゃんじゃん進むんだけど、やっぱり若干くどいかな。結構飛ばし読みだったかも。
    三浦綾子さんの本は何冊も続けて読むより、時々思い出したように読む方が良いかと思う。

    追記。
    久しぶりに再読したら、やっぱり面白かった。何だろう、このぐいぐい進んでいくストーリーテラー的なすごさ。三浦綾子のすごさは、やっぱり物語を面白く読ませる、ということなんだろう。そして必ず、読み終わった後、心の中に石を投じられているのに気づく。何かを考えさせらずにはいられない。現代にこういう作家さんがいないのがつくづく残念。

  • 江戸末期、と言っても瓦解よりもちょい時代が古い。
    そんな時期に水夫(かこ)3人が“世界”を目の当たりにする。
    歴史好きにはヒジョーに興味深い作品でした。

  • 江戸時代に、太平洋を1年2か月も漂流しアメリカに流れ着いた日本人のお話。
    どっしりと読みごたえがある。読んでよかった。

  • 江戸末期のモリソン号事件を題材にした小説。船が難破し、最後に生き残った3人がアメリカに上陸し、その後日本に戻ってくるが異国船打ち払い令によって、目の前にして祖国の土を踏むことができなかった人生を描いている。難破船上での悲惨な状況、母国に拒まれた無念さが、冷静な語り口調によってより際立っている。

  • ある人からプレゼントされた本。

    中学の時「銃口」を読んでから三浦綾子さんの
    誰かの人生を描く力に魅かれた。

    天保3年の頃千石船が出航。
    嵐にあった船は難破しつづけその中で
    次々に乗組員が死んでいく。
    上巻の終わりでは残り3人となった乗組員が
    アメリカにたどり着く。

    まだ中、下と続くのだけど既に歴史絵本や
    ネットで調べた資料も一緒に贈ってもらっているので
    結末は知ってる。

    それでも読まずにいられない彼女の文章。

  • 三浦さんには珍しい世界をまたにかけたスペクタル的でもある作品です。もし最後の3人が無事帰国していたら日本は変わったかも!?
    祖国を目の前に上陸できなかった無念さに涙します。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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