砂の殺意 (角川文庫)

  • 角川書店 (1977年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784041445020

みんなの感想まとめ

女性の視点から描かれる短編集は、昭和の時代背景を反映しながら、恋愛や人間関係の複雑さを探求しています。各ストーリーには緻密な仕掛けが施されており、単なる推理小説にとどまらず、大人の恋愛小説としての深み...

感想・レビュー・書評

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  • 昭和52年に出ている短編集。各作品の初出はもっと古いのだろう。
    やはり女性視点の作品が多い。まだまだ女性の社会進出も進まず、離婚率も低い。なにかと浮気話が多いのはそういう女性の限界ゆえのことだろうか。
    短いストーリーの中にも様々な仕掛けが組み込まれており、さすがの出来栄え。推理小説集というより、大人の恋愛小説集のような感もある。女性像がワンパターンのようにも思えるが、それでも濃厚な作品が多く、読み応えがある。
    その中で、表題作砂の殺意は犯人特定の困難さを描いた、夏樹さんらしい作品だと思う。

  • すべて女性視点の短編集。

    犯人を探したり、疑惑を持つのは大丈夫ですが
    犯罪を隠そうとする、になると、はらはらしてしまいます。
    一体どこでどうばれてしまうのか。
    嘘はいけない、というのが当然基礎ですが
    どうして黙っていてくれないのか。
    いや、そのままだと話にもなりませんけどw
    3~5話目は、そんな話ばかり。

    どれもこれも、女性の女性としての強さや心情に
    ぞっとするような、頷くような。
    とはいえ、人を試すような事は却下です。

  • あちら側の女・・・愛人が妻が、夫を殺したのでは、と疑うが妻は愛人の話から真犯人(夫の弟)にたどりつき復讐を果たす話。
    砂の殺意・・・息子が事故死した元看護師。それは昔彼女が医療事故死させた赤ん坊の母の偶然による壮大な復讐だった。
    面影は共犯者・・・夫の弟と不倫していた妻の夫が死亡する。夫は、愛人を殺そうとしていたのでは?と妻は事件を追うが、それは弟の罠で逆に夫を睡眠薬で事故死させたことを暴かれる。
    飛び降りる・・・他人批判をする郷土の有名女性が火事で子供を助けず自分だけ逃げる話。女性と不倫して死んだ男の妻が犯人。
    襲われた二人・・・愛情を図ろうと暴漢に襲われた時相手は守ってくれるのかと思った女の引き起こす愚かな事件。
    沈黙は罠・・・犯人を見た!でも言えない事情があり脅すようなことをした女がハマる話。
    だから殺した・・・殺す理由は後から作れるという話。
    最初に疑われた男が本当に犯人。
    2dk心中・・・心中は本当の心中だった話。
    秘められた訪問者・・・夫は殺人の手助けしていない!と妻は真実をさがし、実は夫は違う人間を殺していたことを突き止める。殺人ほう助罪か、殺人か。天に任せる妻。

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著者プロフィール

一九三八(昭和一三)年東京都生まれ。慶応大学在学中に長編『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補に選ばれる。七〇年『天使が消えていく』が再び同賞の候補になり、単行本化され作家デビューを果たす。七三年『蒸発』で日本推理作家協会賞、八九年に仏訳『第三の女』でフランス犯罪小説大賞、二〇〇七年日本ミステリー文学大賞を受賞。主な著書に『Wの悲劇』『』や「検事 霞夕子」シリーズなどがある。二〇一六年没。

「2018年 『77便に何が起きたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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