白愁のとき (角川文庫)

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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041445297

作品紹介・あらすじ

五十二歳という働き盛りの造園設計家・恵門を突然襲った記憶の空白。異常を感じた彼が友人の医師・八木に診断を迫ったところ、アルツハイマー病の疑いがあり、"精神余命"があと一年であることを告知されてしまう。アルツハイマー病が原因不明・治癒不能の病であり、記憶の障害から始まって精神能力と人格が徐々に滅びていくことを知り、恵門は暗然たる恐怖に打ちのめされるが…。生への執着と死への誘惑の間で揺れ動く男の絶望と救済を、叙情あふれる筆致で描いて新境地を拓いた力作長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • アルツハイマーを題材にした本は、今までいくつか読んできたけど、これが一番共感できなかった。

    やっぱり一番共感できたのは『恍惚の人』その次が『明日の記憶』
    この本はね~、なんかウンチクや理論が多すぎて読みづらい。
    で、本人の「どーしよー」って気持ちはわかるんだけど、その周りの家族の気持ちがほとんど書かれてないの。
    だから、後半の方で、奥さんが切れたシーン。そこがとっても印象的だった。
    本当に自分が若年性アルツハイマーになったら、やっぱり家族のことを一番に考えると思う。
    なのに、この人、突然好きになった女と不倫旅行して、しかも最後は愛人のとこに転がり込むか~?
    で、果てには、自殺のことを考えるなんてさ、なんて勝手な人なんだ。って思った。
    こんな奴だったら、もう勝手にボケて死ねばいい。
    って思った。

    夏樹静子は、アルツハイマーに若くしてなった大変さを書きたかったのか。それとも、卑怯で身勝手な男のことを書きたかったのか。わからない。

  • 若年性アルツハイマーをテーマにしたお話です。
    こちらも働き盛りの52歳の男性。造園設計をしていて、雑誌などにも取り上げられたり、海外の賞をとったりするほどのやり手。
    でも、アルツハイマーになってしまいます。
    何エーカーもある広大な土地全体をデザインする・・・という、自分にとっても記念碑になるような仕事だけは、最後にやりとげたい。
    でも、自分の「精神余命」はいつまでもつのだろうか・・・・
    というお話です。

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著者プロフィール

一九三八(昭和一三)年東京都生まれ。慶応大学在学中に長編『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補に選ばれる。七〇年『天使が消えていく』が再び同賞の候補になり、単行本化され作家デビューを果たす。七三年『蒸発』で日本推理作家協会賞、八九年に仏訳『第三の女』でフランス犯罪小説大賞、二〇〇七年日本ミステリー文学大賞を受賞。主な著書に『Wの悲劇』『』や「検事 霞夕子」シリーズなどがある。二〇一六年没。

「2018年 『77便に何が起きたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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