暗い日曜日 (角川文庫 緑 454-4)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041454046

感想・レビュー・書評

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  • 古いミステリだけれどもほのぼのとしていい。短編集で「暗い日曜日」と「木がらしと街」が仁木雄太郎・悦子兄妹の探偵もの。

     やっぱりこういうものを読むと、わたしには一服の清涼剤となる。謎解きなので殺人が絡むのがおだやかではないんだが、それはおいといて、背景が1970年代後半というのが懐かしい。

     たとえば「木がらしと街」の中の情景、結婚した悦子が幼子をベビーカーに乗せ、もうひとりの子は歩かせて買い物に出ると

     「木がらしが強いせいか、珍しくスモッグがなく、空は真っ青に晴れあがっていた。わたしの住んでいる郊外の世田谷区でさえ、空がこんなに青い色をしている日は珍しいのだ。気持ちがいい、しかしそれだけに風は真冬のように鋭くはだを刺す日だった。」

     という描写 が心をとらえる。そうそう、お盆とかお正月の都会は青空がよみがえって嬉かったよね~。

     空をおおう黒いスモッグ!もう東京にはない。車の排気ガスは相変わらずあるけれど(光化学スモッグ注意報はあるものね)、むかしのようにすごくない。そのかわり地球温暖化で「はだを刺す風」が鈍っているようだけれども。

     今、華々しい(?)スモッグや公害を発生させている中国もやがてこうなるのだろうか?

     それに買い物はネットで宅配か、車にてまとめ買い。そんなにぞろぞろ歩いてはしていない。むしろおしゃれしてお茶するためにバギーで闊歩している現代風景よ。

     だから、思い出に浸りたい高齢者向きミステリか…この本(笑)

  • 2017年5月18日購入。

  • ハンガリー、ブダペストなどを舞台とした作品です。

  • 「暗い日曜日」「くれないの文字」「うす紫の午後」「早春の街に」「かわいい妻」
    「木がらしと笛」

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著者プロフィール

一九二八年東京府生まれ。幼児時に胸椎カリエスを発病、歩行不能になる。児童文学を書きはじめ、五七年に推理小説『猫は知っていた』で江戸川乱歩賞を受賞。八一年に『赤い猫』で日本推理作家協会賞受賞。自らと同名の少女が登場する〈仁木兄妹の事件簿〉シリーズ、大井三重子名義で児童文学『水曜日のクルト』など著書多数。八六年没。

「2017年 『粘土の犬 仁木悦子傑作短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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