麻雀放浪記 (一) 青春編 (角川文庫)

  • 角川グループパブリッシング (1979年9月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784041459515

作品紹介・あらすじ

終戦直後の上野不忍池付近、博打にのめりこんでいく”坊や哲”。博打の魔性に憑かれ、技と駆け引きを駆使して闘い続ける男たちの飽くなき執念を描いた戦後大衆文学最大の収穫!!

感想・レビュー・書評

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  • 再々々々々々々々々読…
    初めて読んだ10代の頃から約40年、何度読み返したか分からない。私は史上最高の傑作の一つだと思っている。
    さて、本作は麻雀小説かと言われるとそうであるがそうでもない。戦後の様子を描いた青春群像でもあり、ピカレスクロマンでもあるのだ。
    この作品に出てくる無頼な博打打ち達は悉く性格破綻者であり、博打でしか生きている実感を感じられないはぐれものだ。だからこそ生の、生きている臭いがプンプンとする。彼らは全身全霊を賭けて生きている。戦後の復興期に少しずつ安定を求める人々が増えている中で、彼らだけは獣であろうとした。
    彼らは多分近くに寄ると耐えられないような獣の臭いを発散しているだろう。言動も野卑で常識もマナーもない。でも、それなのに、この何とも言えない潔さは何だろう。眉を顰めながらも彼らの一挙手一投足から目が離せない。
    現代に生きる私たちには決して出来ない、アウトローとしての生き方。それは昨今の節操も思想もない犯罪者とは全く違う、彼らなりの一本芯の通ったアウトローとしての矜持。それを感じるから読む手が止まらないのだと思う。

    余談だが、亡くなった和田誠さんが初監督した「麻雀放浪記」は日本映画史上に残る名作だ。映画をこよなく愛し、本作を愛した和田誠だからこそ撮れた至極の映像作品。特に鹿賀丈史のドサ健と高品格の出目徳はハマり過ぎていて他の俳優ではあり得ないと思わせるほど。
    今夜は本作を読み直した余韻に浸りながら、映画「麻雀放浪記」を観ようと思う。

  • 約40年ぶりに読み直した。四分冊の第一作。チン六、上州虎、ドサ健、出目徳、女衒の達、そして坊や哲、個性ありすぎな面々。ヒロポンを打ち、九蓮宝燈をツモって急死してしまう出目徳が哀れ。

  • 不幸じゃない生き方ってのは、つまり安全な生き方って奴があるだけだな。安全に生きるために、他のことをみんな犠牲にするんだーードサ健

    俺たたちゃこれで生きてるんだ。死ぬまでやるのさ。負けるってのは、つまり死ぬときのことなんだーードサ健

    面白えね!博打はこれだから面白れぇ。死ぬも生きるもサイの目ひとつ、どうせなら、こんなふうに簡単に死にてえものさーー上州虎

    戦争が終わって間もない、焼け跡そのままの東京で悪漢無頼の博徒達が出し抜き出し抜かれ、陥し入れ、嵌められ…
    信じられるのはこの身ひとつ。博打で負けたら同じ博打で勝ち返す以外に生きる道なし!!

    ドサ健格好良いぜ!!そしてまゆみはいい女だぜ!

  • 真田広之

  • 麻雀素人の私にはわからない単語とかわからない部分が結構あった
    賭け麻雀こわ〜〜
    でも読んでると麻雀したくなる

  • 高校生の頃だから40年ほど前かな、毎日新聞の日曜版に色川武大さんのエッセイ「うらおもて人生録」が連載されていて毎週楽しみに読んでいた。ツキとか運とかいうものとの付き合い方とかが語られる独特の人生論で、感覚的に理解出来る内容なんだけどそんな話を文章で語ってくれるのを初めて読んだし、若い頃から凄い世界に身を置いていた人なんだなあと思いなから読んでいた。
    映画「麻雀放浪記」が公開され話題になったのも同じ頃だと思うが、色川武大という人物と麻雀放浪記は私の中ではまだ繋がっていなかった。
    色川武大さんが「朝だ徹夜」をもじったペンネームで書いた半自伝的小説が「麻雀放浪記」だと知り「坊や哲」のモデルは色川さん本人だったんだと気付いた時、全て納得した。

  • 40年振りに読んだけど、面白い。

  • 文学

  • ずっと読もうと思っていながら何故か読んでいなかった一冊。チンチロリンから始まって次第に麻雀が戦後の日本でメジャーになっていく背景や、何よりも博打に身を投じる気概が今ではとても考えられず、当時の本当に真剣な勝負に息詰まる。全自動となった今の麻雀にはない様々なイカサマや技も興味深い。シリーズを読破したいと思い、麻雀を久し振りにやりたくなった。

  • やっと読んだ、という感じ。

    戦後の日本において、
    ひりつくような世界に身を置いて、その腕を鍛えてきたんだな、というのがよくわかる。阿佐田さんの哲学というか、人柄がにじみ出ていて、人間とはなんだろか?という問いにもある種答えをくれるような本ではなかろうか。

    麻雀やりたくなる。

  • 勝負師の生き様と、巷のドス黒い話が描かれて
    こういう世界もあるんだなと、かなり面白かった。

    人間カッカしてるときは、ダメダメになるというのが
    よーくわかりました。
    続きも読まねばなるまい。

  • 麻雀界の英霊:色川武大こと阿佐田哲也の、自身をモデルにしたピカレスク・ロマン。

    麻雀は、突詰めれば運否天賦が支配するわけで、
    ヒラでぶつ限り、うまいうち筋、ある種のセオリーはあれど、
    どんなに尤もな打ち方をしていても、ヒキが良い奴には十中八九適わないわけです。
    この小説の登場人物は、主人公の坊や哲を始め、
    エレベータ,積み込み,おひき,そしてツバメ返しなど、様々なサマを使って、
    “必ず勝つ麻雀”を打ち、それを生業したアウトローな道を選んだ男たち。
    その、汚く惨めで華々しい生き方が描かれた小説です。

    内容は、当然ながら麻雀のルールを第一に知っていなければ意味が分からないと思いますが、
    分かるならばお勧めです。
    文中に麻雀牌が描かれていて、非常に流れが分かりやすく、
    状況理解しやすいです。

    表紙のデザインが版数によって違うのが難点ですね。
    僕は黒鉄ヒロシ版が欲しかったので、オクで全巻落としました。
    現行の福本伸行版より中身のイメージに即している気がしています。

  • 麻雀小説の金字塔4部作の第一弾『青春編』。戦後焼け野原となった東京で博打を生業とする男たちの社会があり、少年『坊や哲』もその世界に魅かれて身を投じることになる。人としては破綻している連中だが、ギャンブルに関しては大まじめ、全身全霊を傾けて取り組む姿にはニヤついてしまう。「この世界の人間関係は、ボスと、奴隷と、敵と、この三つしかないのよ。」他、名セリフも満載。麻雀を知らなくてもおもしろい、おすすめ。バラック小屋のめし処『かにや』で銀シャリの朝げを食べてみたい。

    参考)麻雀放浪記(一)青春編、(二)風雲編、(三)激闘編、(四) 番外編

  • うん!

  • 博打打ちのお話。騙し騙されの世界に美徳なんかない。皆泥臭く生きているんだ。いくらウデがよくても、結局は死んだ奴が負け。死ねば周りに喰われてしまう。博打を打つことに命がけで、平然と人を騙し利用するそのいやらしさに惹かれる。

  • 細かい場の進み具合は理解できなかったけれど、そんなことは全く関係なく面白かった!!博打一筋の男達が、騙し騙され勝ったり負けたりする中で友情を育むのかと思いきや、最後強敵の一人が死んだ後、身ぐるみはがしてドブに捨ててしまったのには笑った。

  • 何が面白いのかうまく説明できないけどとにかく面白い。続きが気になって夢中になる、という面白さではない。ただなんとなく読んでいて面白いのだ。面白いというより楽しいといった表現の方がふさわしいのかもしれない。
    イカサマ技を決め、見事に相手を出し抜いたときの爽快感はたまらない。コンビプレイもなかなか熱い。
    イカサマは熟練のバイニンによる職人技。それはまさに芸術である。種も仕掛けもないと言ってマジックを披露し、見るものを魅了するのと似たものがある。
    自分もオックスのママに手取り足取り麻雀の極意を教えていただきたい。
    麻雀を知っていた方が何倍も楽しめるが、知らなくても十分楽しめるんじゃないかと思う。
    とにかく男たちの熱い戦いが、ここにはある!

  • 我が人生、座右の書。
    人生に必要なことはこの本から教わった。

  • 伊集院静お薦め

  • 人生博打っすね!!

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著者プロフィール

本名・色川武大。1929年東京生まれ。東京市立三中中退。1961年に自伝的小説『黒い布』で中央公論新人賞受賞。『麻雀放浪記』など麻雀小説はペンネームで発表。本名で発表した短編小説「百」は川端康成賞を受賞した。1989年死去。

「2008年 『雀鬼くずれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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