花の降る午後 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 404
感想 : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041469040

作品紹介・あらすじ

最愛の夫を癌で失くし、神戸の老舗レストランを女手一つで切りもりする典子。仕事は厳しく人の良いシェフ、実直で有能な支配人、懸命に働くウェイターたち-。店を継いでの四年間をふり返ると、彼女はとても充ち足りる。そんなある日、生前の夫に買ってもらい、今は店に掛けた油絵を貸してくれという青年が現れた。彼の名は高見雅道。そのという絵の作者だった-。一方、店を狙う魔の手が伸びてきていた。典子に訪れた恋、そして闘いが始まる。異国情緒溢れる神戸を舞台に描く真摯に生きる人々の幸福物語。大ベストセラー待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 初めての宮本輝作品。心地よい幸福な作品。

    坂の上のフランス料理店アヴィニョンを経営するマダム
    最愛の夫に先立たれた未亡人典子37歳の物語

    隣人リード、陰の支援者黄氏、アヴィニョンの凄腕シェフ…
    典子の人望に惹かれた周辺人物の働きと、
    その中心で若手画家との悦びに身を委ねる典子の対比

    人生の選択をテーマとしつつもその決断ができず
    今の悦びを大切に生きる
    周囲で起こる陰謀は周辺人物の働きで終息
    トラブルの当時者にはならずともトラブルは解決

    店=これまでの人生or男=女としての幸せ
    主軸となる重たい選択については先送りに…する辺りが妙にリアル。人生なんてこんなもんでしょ、時にはキッチリ決められない時もあるさね

  • 誠実でまっすぐで聡明な主人公の典子。
    亡き夫への想いを胸にしまいながら、神戸の老舗レストランを切り盛りしていく姿、周りの人を大切に愛していく姿は誰もが幸せを願いたくなります。

    偶然にも私と同い年の主人公。この年の女性が感じる正直な思い、若くもなく年寄りでもない自分。恋でも仕事でも何かを新しく始めるには遅いような、でもこの歳になっても1人の女性であることは変わらない気持ちを持っているということに自分自身も戸惑ったり罪悪感を感じたり自制をかけている姿は歯がゆくもあり共感できることでもあります。

    たくさんのストーリーが折り重なっており結末が分からない箇所もあります。それでもこの物語を読んでいると、主人公や周りの人の生き方が手に取るようにわかります。読者が感じるその後の結末もおそらく作者の思惑と一致しているのではないでしょうか。

    久しぶりに一気に読みたくなる本に出会いました。

  • 平成31年1月
    読み終わってから、だいぶ経って、感想文を書こうとしております。
    面白かった。と記憶しているのですが。。。

    未亡人が旦那の経営していたフランスレストランの後を継ぎ経営し、そこに飾られている絵。
    その絵を描いた画家と出会い、、、女としての生き方を考えさせられる一冊。
    女としての幸せ、子供を産む、旦那かたの親との付き合い、仕事・・・
    んで、そのレストランを巡って、争いが起こる。
    マヒィア登場~~

    で、結局、そーなるね。ふむふむ。

    自分なら、愛する人と一緒にいることを望む。「

  • おそらく25年ぶりくらいに読み返している。
    談話室の質問で店を持っている女性がレストランに絵の代わりにカレンダーを飾っているというところで、コレが頭に浮かんだ。

    時代がかなり昔のもので、携帯どころか、公衆電話や電話の切り替えやらが出てきて、当然インターネットなんてないし、そんなところも新鮮に驚きつつ、これを買った時はどういう理由だったのかなぁなんてことも思ったりして。(消費税さえついていない)

    33歳でマダムになっていたり、42歳のシェフの貫禄といい、現代のお子ちゃまぶりにまたまた衝撃を受けたりして。
    主人公の周りの人がいい人でありがたい。いろんな修羅場もくぐり抜け、だけど、愛を見殺しにしないで幸せになってもらいたいと切に切に願う次第。

  • 輝さんの本にしては滲み出るような暗さがなくて、たまにはいいなと思うw
    ストーリーより道具だてを楽しみながら読む本だと思う。
    東海テレビの昼ドラにどうでしょう? 主人公はナラ・カミーチェみたいな白ブラウスを着てて欲しい。

  • 登場人物が多くて、あっちにもこっちにも物語が展開しているのに、終盤であっけなく片付いてしまって不満。絵の裏から出てきた亡き夫の手紙にまつわるエピソードはどうなった?

  • 一気に読み終わってしまった。宮本輝さんは初読み。艶のある描写も、美味しい描写もあり、読み応えがあった。悪い事は出来ないんだよ、という結末はスカッとするのだけど何か納得できないのは、若い画家との関係かなぁ。私的に、なんだけどね。

  • ヤクザなカップルが登場するが必要あったんだろうか…。悪が必要だったとしても性による必要なかったんじゃないだろうか。

  • レストランを切り盛りする未亡人の恋と店の乗っ取り事件。ドラマでありがちなストーリーだが。謎の中国人の暗躍。

  • 久しぶりに読んだ、しっとりとした小説。
    主人公の典子の定まらない将来像に揺れる女心と、それとは関係なく進む周囲のゴタゴタ。
    そんな面倒なものたちを受け入れながら、強く生きていく姿がまぶしい。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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