花の降る午後 (角川文庫)

著者 : 宮本輝
  • 角川書店 (1991年1月発売)
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  • レビュー :35
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041469040

花の降る午後 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 初めての宮本輝作品。心地よい幸福な作品。

    坂の上のフランス料理店アヴィニョンを経営するマダム
    最愛の夫に先立たれた未亡人典子37歳の物語

    隣人リード、陰の支援者黄氏、アヴィニョンの凄腕シェフ…
    典子の人望に惹かれた周辺人物の働きと、
    その中心で若手画家との悦びに身を委ねる典子の対比

    人生の選択をテーマとしつつもその決断ができず
    今の悦びを大切に生きる
    周囲で起こる陰謀は周辺人物の働きで終息
    トラブルの当時者にはならずともトラブルは解決

    店=これまでの人生or男=女としての幸せ
    主軸となる重たい選択については先送りに…する辺りが妙にリアル。人生なんてこんなもんでしょ、時にはキッチリ決められない時もあるさね

  • おそらく25年ぶりくらいに読み返している。
    談話室の質問で店を持っている女性がレストランに絵の代わりにカレンダーを飾っているというところで、コレが頭に浮かんだ。

    時代がかなり昔のもので、携帯どころか、公衆電話や電話の切り替えやらが出てきて、当然インターネットなんてないし、そんなところも新鮮に驚きつつ、これを買った時はどういう理由だったのかなぁなんてことも思ったりして。(消費税さえついていない)

    33歳でマダムになっていたり、42歳のシェフの貫禄といい、現代のお子ちゃまぶりにまたまた衝撃を受けたりして。
    主人公の周りの人がいい人でありがたい。いろんな修羅場もくぐり抜け、だけど、愛を見殺しにしないで幸せになってもらいたいと切に切に願う次第。

  • 輝さんの本にしては滲み出るような暗さがなくて、たまにはいいなと思うw
    ストーリーより道具だてを楽しみながら読む本だと思う。
    東海テレビの昼ドラにどうでしょう? 主人公はナラ・カミーチェみたいな白ブラウスを着てて欲しい。

  • 登場人物が多くて、あっちにもこっちにも物語が展開しているのに、終盤であっけなく片付いてしまって不満。絵の裏から出てきた亡き夫の手紙にまつわるエピソードはどうなった?

  • 一気に読み終わってしまった。宮本輝さんは初読み。艶のある描写も、美味しい描写もあり、読み応えがあった。悪い事は出来ないんだよ、という結末はスカッとするのだけど何か納得できないのは、若い画家との関係かなぁ。私的に、なんだけどね。

  • ヤクザなカップルが登場するが必要あったんだろうか…。悪が必要だったとしても性による必要なかったんじゃないだろうか。

  • レストランを切り盛りする未亡人の恋と店の乗っ取り事件。ドラマでありがちなストーリーだが。謎の中国人の暗躍。

  • 久しぶりに読んだ、しっとりとした小説。
    主人公の典子の定まらない将来像に揺れる女心と、それとは関係なく進む周囲のゴタゴタ。
    そんな面倒なものたちを受け入れながら、強く生きていく姿がまぶしい。

  • 甲斐典子は、若い夫をガンでなくした。
    フランス料理屋 アヴィニオン をひきつぎ、
    4年間 一生懸命働き 軌道に乗せ,売上も伸ばした。

    典子は 白い家を書いた 青年画家に 恋するようになり
    もう一つは アヴィニオンを のっとりしようとする人たちが
    巧妙に 進めようとした。

    画家が成功するのは 努力や実力も必要であるが
    あわせて、運や巡り会いも必要である。
    そんななかに、いらだつ 青年 雅道。

    典子は その青年とどうつきあえばいいのか?
    そして 夫が残した アヴィニオン をどうするのか?
    30歳半ばを超えて 今後の身の振り方に悩む。
    40歳までの目標を つくってみるが どうもしっくりこない。

    たくましく,したたかだ,自分の領域をよく理解している典子は
    恋をするが故に さらに美しくなっている。
    生活が充実しているのだ。

    最後の場面が コメディのように傑作にまとめた。

    宮本輝はいう
    『作者の気まぐれのお陰で,何人かの登場人物の幸福物語として幕を下ろします。善良な,一所懸命に生きている人々が幸福にならなければ、この世の中で、小説など読む値打ちは、きっとないでしょうから』

    と実に明るく締めくくっている 物語でもある。

  • 主人公の持つ、華やかな感じと芯の強さが好きです

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