読了。昭和58年(1983年)刊行のためだろうが、女系社会論等を含めた歴史的事象に関する認識が一面的に過ぎ、また、ロマンティック・ラブに絡めとられ過ぎていて、結婚制度あるいはそれに寄りかかる男性に対する批判が実態とかみ合っていないのではないかという印象を持った。加えて、ゼロ年代では単身世帯が多数を占め、核家族すら時代遅れとも言える状況にあり、晩婚化・少子化も相当程度進んでいる。草食男子も顕在化しつつある現状を、今の著者ならどのように切り取って見せるのか、見てみたい気もする。なお、4章の文化人批判は面白い。