狂王の庭 (角川文庫)

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  • 角川書店 (2005年9月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784041494158

作品紹介・あらすじ

「僕があなたを恋していること、わからないのですか」昭和27年、国分寺。華麗な西洋庭園で行われた夜会で、彼はまっしぐらに突き進んできた。庭を作る男と美しい人妻。至高の恋を描いた小池ロマンの長編傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 名作ドラマ「捨ててよ、安達さん」に登場したので気になっていた。
    実際、主演の「安達祐実」役の安達祐実さんがお好きなのだとか。
    文章、とりわけ庭の描写がとても美しい。

  • 「出会ってしまった」人たち。
    杳子、青爾、美夜、佐高は全員罪深い……時代柄、夫の女遊びは許容されても妻の不倫は絶許だし、妻から離縁切り出すのも難しいし、使用人が主人へ恋心抱くとか以ての外。
    わかっていても抑えられるかといったらそうじゃないのが恋心とはいえ、青爾と美夜が婚約するのは誰かが止められたのでは!?と思います。出会った時点で妹の婚約者なら、おっと…とさすがになります。
    杳子視点なので霞んでいるけれど、美夜もなかなかだと思う。自分を好いてる佐高を「恋とかじゃないけど、寂しい私に優しくしてくれて、とっても感謝してる人」って言ってしまえる人ではあるので。残酷です。

    自分に降りかかってないから冷静に読めるんだと思う。

    恋に狂いながらも、回想だからか冷静な視点も入る情念が好みでした。
    全員罪深いけれど、全員弱いと思うので誰のことも憎めない。
    強いて言うなら杳子の夫の勇作かなぁ。でも、勇作だけが「現実」でした。
    佐々木てる、好きでした。この、始まったときに終わったような2人の物語を、てるさんも大事にしてたんだろうな。

    青爾の庭園、わたしの乏しい想像力では想像できないのが悔やまれます。
    ルードヴィヒ2世だからとリンダーホーフ城を検索してみましたがこれはすごい……

  • 小池真理子さんが描く主人公は、作品によって名前と年齢は違えど、基本的な人物像は同じだと思う。
    だからつまらないという意見も散見するが、私にとっては逆でそこが魅力になっている。自分の考え方と似ているということもあると思うが、同じ人物と別の物語の中で一緒に試行錯誤していける錯覚に陥ることができるからだ。小池さんが、ブレることなく活動している証拠でもあると思う。そんな小池さんが大好きだから、作品を追いかけてしまうのかもしれない。

  • 亡くなった美貌の祖母の家の解体時に、「開封厳禁」という大量の書類が見つかった。そこには、義理の弟に当たる人物が作った、壮大な庭における、禁断の関係が克明に記されていた。

    先に読んだエッセイから、ミステリ・ホラー作家という先入観があったのと、タイトルから、きっとなにか事件が起こるのだろうと読んでいくが、起こらない。内容もクラシックなロマン小説という感じで、読み慣れないジャンルともあり、なかなか読み進めることが難しかった。

    ところが、内容に進展があるわけでもないが、2/3を過ぎたあたりからトリップをしたかのように読み進められるようになる不思議な感覚を受ける。

    とにかく、お金持ちの男女の置かれている状況などが、すんなり受け入れられる人にとっては、マンガのようにスラスラと読める本であろう。

    また、クラシックや庭のディテイル、その他周辺知識についても、非常によく調べられており、ストーリーにもじゃまにならない程度でしっかり組み込まれているため、それぞれの表現はストレートなものの、厚みが出ていると感じられる。

    日記という建前もあるのだろうが、世間の動向などということはあまり考慮されない。だからこそ、少ない登場人物に集中させるあたりは、成功しているのではないか。

    まあ、半分までは読むのが辛くて☆1にしたろか、などと考えていたが、途中のイベントなども、メリハリを考慮して配置されており、よく出来たストーリーである。

    ただ、長い。疲れた。

  • 既婚女性が実の妹の婚約者と不倫。が、夫との間に子供が生まれ、その関係は収束。

    その子供が母親が亡くなった後事実を知る。その事のほうがストーリーとしては興味深いと思った。

  • あまり良いお話ではないと思います。
    でも不思議とすっきり読み終わりました。

  • 「私、旦那さんもいるのに妹のフィアンセ奪っちゃって罪深いな(ハート)」みたいな自慢話。最後まで読める自信がない。
    飛ばしながらも最後まで読んだが、一向に共感できない内容だった。登場する女性たちはセイジのどこに惹かれるんだろうね?
    今回は軽井沢じゃなくて鎌倉の話だった。学生運動はなかったけれど、今回も古き良き昭和の時代の話だった。小池さん、不倫好きだなー。

  • 男は庭を造り、女に捧げ、女はすべてをかなぐり捨てた。
    「僕があなたを恋していること、わからないのですか」昭和27年、国分寺。華麗な西洋庭園で行われた夜会で、彼はまっしぐらに突き進んできた。庭を作る男と美しい人妻。

  • ドラマ25捨ててよ安達さんで注目!
    庭を作る男と美しい人妻の恋を描いたロマンの長編。

  • 予備知識なく、表紙がキレイだなぁと思い手に取った1冊。
    不倫に全く興味はなく、そこに関しては何も感想はなし。
    大変そうだなぁ、としか。

    しかし物語の中に出てくる豪華な個人庭があるのなら、
    是非行ってみたい。

  • 杳子と青爾。妹の美夜。

    青爾の頭の中には 広大で自分で手がけた庭と、杳子しかなかった それが全てだった

    青爾と杳子は2人で一緒にいる時も 穏やかな時間というものは皆無だったのだろう

    杳子が妊娠したのが青爾の子だったら状況はどうなっていたのだろう どちらにしても2人が幸せになることは考えるのは難しい

    小池真理子さんは クールな何を考えてるかわからないような男性が好みのよう…

  • 映画化された小池さんの「二重生活」がとても面白かったので、「青山娼館」に続いて3冊目。
    少しどんなだろうと心ひかれる設定は、お上手。帯に書かれると、思わず手に取ってしまう気になる度。
    でも、3冊にして、3冊とも不倫が関わってくる。私は、不倫を目の当たりにしたこともあり、その実際の不潔さを気持ち悪く思っており、安易に本で煽りたてるネタではないと思っているので、不倫が出てくるとよくある設定に感じて、がっかりしてしまう。

    今度は、妹が惚れてやまない相手を奪うという人間的にも下衆な関係を描いていて、食傷してしまった。

    もう小池さんは、しばらくいい。

  • なんか・・・なんかな。

  • ヒロインである杳子の回想という形を取った物語で、杳子が亡くなった後から話は始まる。杳子は既婚者でありながら、妹の婚約者と恋に落ちるのだから、話題の芸能人も真っ青なゲスっぷり。しかも相手の青爾は仕事もできない芸術家肌の男で、ルックス以外のどこに惚れたのか理解に苦しむところだけど、ブレーキが効かないのは恋は盲目だからでしょう(そんな経験ないけど)。戦後まもなくという時代、旧侯爵家だとか運転手付きロールスロイスなんていう小道具が小池さんの耽美な世界と合っていて身勝手な杳子の思考にげんなりしつつも読了しました。

  • 青嗣さん、好きですね。すごく融通のきかない子供みたいな大人になれない大人だと思います。
    でも美学を貫き方がすごいというか、終盤の病み方はちょっと…と思いつつ、情熱的なところは好きになりました。
    時代は古い世界ですが、手紙や電話交換や社交界以外は普通の恋、でも不倫。
    妹さんはいい子すぎて可哀想すぎて、冒頭の今を思い返すとその後が気になりすぎます…。

  • 戦後間も無い東京を舞台に、何不自由なく暮らす良家の若奥様が、妹の婚約者と恋に落ち、彼の暮らす国分寺の邸の広大な庭で睦み合う……というどうしようもなく怠惰で身も蓋もないストーリーなのだが、なぜかとても美しく哀しい。退廃的で耽美な世界だ。
    彼女の娘が、母なき後に手記を手に入れ、それを紐解く……という形で始まっている(つまり上記の物語は本人による手記)ので、できれば娘が読み終えた後で何を感じたのか、最後に描写が欲しかった。あえて、読者を現実に引き戻さずに終わったのだろうか。

  • 面白い!

  • 読んだのに、少しとまどって感想を書き忘れていました。
    小池真理子にまだ馴染んでいなかった頃に読んだ。
    何が書きたいのか、この作品だけでは分かりませんでした。

    100冊くらい読んで、ようやく何が書きたいか、
    分かりかけてきました。
    人について書きたいのだと。

    なぜ、ではなく、どうやって 生きて行くのかに焦点が当たっているのだと。

  • 母の三回忌後の会食の席に鎌倉・扇亭を薦めたのは夫だった。父の死後、母は鎌倉に移りひっそりと隠遁生活を営んでいたが、その死後、無人の家は荒れ近隣で火事があったこともあり取り壊しを決めた。そこへ取り壊しを担当した業者から席へ届けられた包み。屋根裏に隠すように押し込められていたという。自宅へ戻り包みを広げると「開封厳禁」と朱書きされた事務封筒であった。翔子は悩んだ末封筒を開封した。出てきたのは7冊のスケッチブックと1枚の色あせたセピア色の写真。スケッチブックには母の包み隠さず吐き出した思い出が記されていた・・・。
    昭和27年、東京都国分寺市。田園風景のひろがる中にルードヴィッヒ2世のリンダーホーフ 宮苑さながらの庭園を造り上げた異端児がいた。陣内青爾・・・妹・美夜の婚約者であったが、杳子は激しく狂おしく愛した。

    サイトをめぐってみましたが、そういやこの作品ミステリ作品じゃないって気づきました。・・・アホだよねえいまさらさ。
    小池作品はミステリのような違うようなもう確立された作風があるから、それと違うので、「つまらない」と判断してしまいましたが、しまったもう一度読み直す必要があるかなと思っております。そうだよねえ・・・ミステリじゃなくて恋愛小説なんだものね・・・。ただ、やっぱり昔を回顧するパターンはちょっとマイナス。このパターンだと『恋』『柩の中の猫』『無伴奏』の3作が私のベストなので、どうしても比べてしまって・・・別パターンで恋愛小説として読みたかったかな。ほら初期の頃の作品みたいに。
    作品の話。やっぱ耽美な表現は絶品だよなあって興奮しますたよ。青爾が杳子の頬を挟みこんで・・・とか、脳内のアドレナリン大放出。ついでにドーパミンも(笑)ってこれがないと妄想できないんですけど。表現が色っぽいのは当然として、伝えたいことが的確なのかそのシーンを脳内で必死に描いてるうちに我を失ってる感じ(苦笑)青爾と杳子の二人がもつれ絡まる様に惹かれ合っていく様は美しくて、うっとり。
    ★は今のところ×2つで。もう一回よんで感想が変われば変更します。

  • 惹きこまれる部分と冷める部分が交互にきた。恋愛ってなんだ、と本気でわからなくなった。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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