三毛猫ホームズの駈落ち (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 658
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041497852

作品紹介・あらすじ

大富豪……片山家と山波家は先祖代々伝統的に(?)犬猿の仲が続いていた。片山家の長男義太郎と山波家の長女晴美が駈け落ちするに至り、事態は益々紛糾した。それから十二年。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第5作。
    ロミオとジュリエットを下書きに、全く異なる魅力と謎が渦巻く物語。ある2つの因縁の家族から殺人や未遂が続き、誰が何の目的でやったのか解き明かしていく。

    片岡義太郎の酷さと、三浦晴美・片岡令子の気の毒さが際立った。
    赤ちゃんを救ったホームズにも怪我がなくて良かった!

  • 若いころに何回読んだか覚えてないくらい読んでた三毛猫ホームズシリーズ

    片山さんいい味だしてる
    覚えているはずなのに、要所要所でクスリと笑ってしまう。

    もちろんミステリーとしても面白いけど
    キャラクター愛がありすぎて

    またほかのシリーズも再読しよう!

  • 最初のプロローグはまた片山達の夢の話かと思ったら、別の義太郎と晴美の話だった。しかし、17と14で駆落ちだなんて、そりゃうまくいかないよ。別の人と結婚することもあるわな。しかし、今回も大量に人が死ぬ話だった。しかし14で学校も行かず、こんな人生を送るとは。小説だけど。

  • 始まり数ページで死ぬ死ぬ!
    ラストどんでん返しが圧巻。

  • 大富豪・片山家と山波家は先祖代々伝統的に【?】犬猿の仲が続いていた。片山家の長男義太郎と山波家の長女晴美が駈落ちするに至り、事態は益々紛糾した。それから十二年--。

  • 主人公兄妹と同じ名前で驚くが、展開が面白い。

  • 読書録「三毛猫ホームズの駈落ち」3

    著者 赤川次郎
    出版 角川文庫

    P71より引用
    “人の災難を見ても、手助けするより無関心でいたいのだろ
    う。ーーー考えようによってはなにより恐ろしいことである。”

     目次から抜粋引用
    “間違い続き
     目には目を
     あらし
     おわりよければ総てよし”

     警視庁捜査一課の刑事とその妹、そして三毛猫ホームズの3人家
    族を主人公とした、長編ミステリー小説。人気シリーズ第三弾。
     雨の夜、若い男女が手を取り合って走っていた。追っ手から必
    死に逃げる二人は、濁流に飛び込むのだった…。

     上記の引用は、とある人物が東京に出て来た場面での一文。
    うっかり手助けをしに行くと、八つ当たりで有りもしない責任を
    押しつけられる可能性を考えたら、無関心であることを責めるの
    も難しいような気がします。便利な生活はいいものでしょうが、
    何をするかわからない人達に囲まれて過ごす毎日というのは…。
     どんなにお金を持っていても、使い道がわからないのなら仕方
    ありません。いがみ合いに使うのならば、無い方がいいくらいで
    しょうか。

    ーーーーー

  • 三毛猫ホームズシリーズ5(=^ェ^=)巻末の解説を読んで改めて古い作品なんだなと感じた(^-^;時代を経ても色褪せないっていうのはすごいね=^・ω・^=駆け落ちは現代版ロミジュリ的なストーリーになっている。現実的な展開、ラストになっているのが面白かった。他の作品に比べて展開うろ覚えだった( ̄▽ ̄;)ダブル義太郎&晴美が出てくるインパクトが強かったのかな。石津刑事と晴美の仲が少し進展する一冊。

  • 土地持ちの大富豪・片岡家と山波家は先祖代々伝統的に犬猿の仲が続いていた。片岡家の長男義太郎と山波家の長女晴美が相愛の仲となって駈落ちするに至り、事態は益々紛糾した。それから12年、片岡家の三男と山波家の一人息子が刺し違えて死亡する事件が起こった。だがそこに殺人の匂いが、何と使用された凶器に指紋が無かったのだ!そして第2、3の事件が・・・。三毛猫ホームズ第3弾。


    三毛猫ホームズの駈落ち
    物語は片岡家の長男義太郎と山波家の長女晴美が相愛の仲となって駈落ちする12年前の出来事から始まります。私が思うこの「三毛猫ホームズの駈落ち」のテーマは「家族、愛のあり方とその変化」と思いました。


    まず家族、愛のあり方ですが、そもそも義太郎と晴美が駈落ちすることになったきっかけは両家の険悪な仲。彼らは互いに思い合うことさえ許されること無く死を覚悟して共に逃亡します。彼ら二人を追い詰めることになった最も大きなものは「家族のあり方、愛」だと思います。片山家はこうあるべきだ、山波家はこうあるべきだというよく言えば伝統を重んじた、悪く言えば凝り固まった古い考えが両家を支配しています。この支配は家族を愛するが故のものです。このゆがんだ愛が結局は今回の事件を生んだと思います。


    そして、家族と愛は次第に変化していきます。それは義太郎と晴美にいえることです。どれだけ愛し合っていても時間でその愛は変わっていく・・・それが常に悪い結果を生むわけでは勿論無いけど、悪い結果を生むこともある。そんな現実とリンクすることを感じました。


    しかし、こんな状況でもテンポ良く読み込めるのは片山のお陰です。彼に感情移入することでどんどん読んでいけます。片山は本当に心が広く優しい人間・・・、それは常々感じます。


    さて、この事件は最終的に勿論終焉します。しかしこの事件のきっかけを生んだ両家は今後どうなるのか?そこをしっかり読者に考えさせるところがこの作品の良いところ。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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