魔界水滸伝 (5) (角川文庫)

  • 角川書店 (1987年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784041500217

みんなの感想まとめ

異常現象が続発するトルファンでの遺跡発掘調査を舞台に、超能力を持つ呉秀英と彼を支える上司の王玲林が直面する倫理的な葛藤と狂気を描いた物語です。二人は「本物」とされる力を駆使し、消失する村の謎に迫ります...

感想・レビュー・書評

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  • 【概略】
     主人公・安西雄介がエジプトへ向かっている頃、中国ではトルファン(ウイグル自治区内)で遺跡発掘調査が行われていた。そのメンバーの一人、呉秀英は「本物」という評価が故に調査に同行をしていた。本物とされる能力は、超能力。透視や予知といった力で調査をサポートする呉秀英、そして彼をケアする上司の王玲林。玲林、彼女はまた遺跡発掘調査とは別の隠れた指令を受けていた。それはトルファン地域で起きている村の消失という現象を調査すること。およそ人智の及ぶ範囲外の出来事が、トルファンでは起きていた。秀英と玲林は、その災禍に巻き込まれる。

    年月日不詳       読了
    2024年04月14日 読了
    【書評】
     20巻あるこの「魔界水滸伝」の中で、自分にとって最も印象に残っているのがこの5巻なのではないかな。安西雄介が登場するのは巻末のみ。この巻での主人公は秀英と玲林。若干のネタバレというか・・・このトルファンで二人は次元のひずみによって引き起こされる沢山の倫理上の問題、狂ってしまいそうな問題に直面する。映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」でも採用されてたね。飢餓が行き着く先の狂気、ね。妖怪だの幽霊だのと怖いものはあれど、最も怖いのは人間・・・人間の内に抑え込まれている狂気だと痛感させられるのだよねぇ。だから一番印象に残っちゃってるのかな。
     記述の中に時代を感じるね。毛主席(毛沢東だね)といったものや米帝といった表現。米「帝」なんだよね、帝国じゃないのにね。面白い。
     この魔界水滸伝は、置かれた布石が沢山ほったらかしになっているということでも有名で。そりゃ20巻も続けば置き忘れなんていくらでもあるよね。秀英が体験した(目撃した)現象の中に登場した「光の王」という存在も、その一つ。多分、古きもの達(クトゥルー)に対抗するべく現れた救世主的存在なのだけど、自分の記憶が間違ってなければ・・・この光の王はこの巻だけの登場なのだよね。何度か読んでるから、こういった発見なども、楽しいといえば楽しいね。読書はある程度、寛容であった方が楽しめるね。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    場所はアジアの西域、火炎山も近い砂漠の真中で、遺跡の発掘調査に来ていた日本人の血をひく若き超能力者・呉秀英は、ある異様な出来事を予感していた。同時に付近では、小さな村が一夜のうちに消え去る怪奇現象が頻発し始めた。―何か恐ろしいことが起きる―強烈な好奇心にひきずられるままに、彼が恋人の王玲林と見てしまったもの、それは…。ついに全地球的規模で展開しはじめた妖怪大戦争!絢爛豪華な伝奇SF第5弾。

    この回はとてもよく覚えています。呉秀英と王玲林の二人に幸せになって欲しくて祈りながら読んでいたんですけどね。悲しかった。あと泊めて貰った貧しい村の肉料理の真相が忘れられない・・・。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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