魔界水滸伝 (6) (角川文庫)

  • 角川書店 (1987年8月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784041500224

感想・レビュー・書評

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  • 【概略】
     主人公・安西雄介が時空を超えてエジプトから中国へ辿り着き、超能力者・呉秀英と出会っていた頃、北斗多一郎に連れていかれた伊吹涼は、地獄と化したニューヨークで人間という器の最期を迎えようとしていた。白人・黒人・黄色人種といったそれぞれが他者を暴力的に排斥し、狂気のるつぼと化したニューヨークは、まさしく地獄だった。そして日本では安西雄介を慕うフリーのルポライター・生島耕平は、人間の皮膚が鱗化し、魚のような姿に変わっていくランド・シンドロームについて北斗化学に斬り込んでいた。その行為の対価は、生島耕平自身がランド・シンドロームの実験体となってしまう。地獄の釜の蓋が開いたその時、生島耕平は出会うべきものと出会ったのだった。

    年月日不詳       読了
    2024年05月08日 読了
    【書評】
     今回を含めて2回の読了と記録してるけど、実際にはあと一回は読んでると思うのだよね。はじめて読んだのが中学生・高校生の頃でね。この巻で行われる2つの混沌と1つの出会いは、とても印象に残ったなぁ。ハリウッド映画の影響で、「やっぱアメリカすげー」とかなってた小学生を卒業したあとにこのカオスなニューヨークのシーン、やれ黄色だやれ〇〇〇だ(黒人を侮蔑する言葉)という言葉が飛び交って殺し合うというね。アメリカすげーじゃなくてアメリカこえーになったものね。今、読み返すと前巻からの場面転換でいきなりニューヨークが世紀末状態になってる具合がなんともおかしく思えてしまったけれど。
     囚われの身になった生島耕平が「翼の民」という先住民の長・白鳥夏姫と出逢う流れはなんというか、当時の喜餅少年の妄想を掻き立てたなぁ。あぁ、こんな出会いがしたい・・・って感じで。
     多分この魔界水滸伝って、今でいうところのライトノベルだと思うのだけどもさ、なんとも中二病をくすぐるところがいっぱいなのだよね。前述の混沌のニューヨークでの伊吹涼がつぶやく「自分が生きている意味」「ぼくが死んでも何ひとつ変わりはしない」なんて退嬰的な部分、くるねぇ。昭和62年(1987年)初版だからまだ冷戦中だし、ノストラダムスの大予言をはじめとした世紀末トピックで盛り上がってたし、話題に事欠かない時代だったかもね。今も都市伝説の界隈では2025年に何かが起きる的なことで盛り上がっていて、そういった漠然とした不安に駆られたことによる精神の凶暴化など、(本書内のような修羅の国化まではいかないにせよ)あるかもね。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    世界の各地で起きる奇怪な出来事―それは、この世の終わりの前兆といえた。が、そんなことなど露知らぬフリーライター生島耕平は、流行中の難病・ランド症候群が、実は「地球外生命体の侵略」であることを知らされた。正義感に燃える生島は、生命をもかえりみず勢いにまかせて、この奇病について“何か”を知っているはずの北斗化学に単身のり込んだが…。果てしなく壮大にして絢爛たる伝奇SF巨編、第6弾。

    憶えています生島!次第に謎が露わになっていきます!!

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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