六道ヶ辻たまゆらの鏡: 大正ヴァンパイア伝説 (角川文庫 く 2-18)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041500644

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は元藩主だった小月家の家老だったという家柄の
    一人娘の百合。
    もう間もなく死が訪れるのがわかったその時、
    心に秘めていた、昔の恋の思い出をクドクドと語るってもの。

    元藩主の娘:莢子に対する愚痴と
    妄想が暴走してる状態をしつこいくらいに繰り返す。

    首を食いちぎられたり、血が1適も残っていない死体が
    見つかったって時も、村中が騒いだだけで終わり。
    伯爵が小月家の別荘や新居に住み着き、運び込まれた家具や
    調度品の説明は煌びやかでいいとしても、
    伯爵達のことがほとんど語られていない。

    こんなヴァンパイアものがあっていい訳ない!
    心の葛藤も安っぽくて、その後悔が書かせた愚痴物語みたい。
    何かあるかと期待したから最後まで読んだけど
    最後までB級ホラーの域を出ない。

    六道ヶ辻シリーズの番外編らしいけど
    そのシリーズを知らないから、つまらないと思うのか?

  • …もう何がなにやら。大正ゴシックホラー?彼の登場は必要なのか。いっそのこと六道ケ辻シリーズとはまったく違うものとして欲しかった。百合の一人称が異様に読みにくい。<br>ヴァンパイアものを読む度に、萩尾望都「ポーの一族」に勝るものナシ、と思っちゃうんだよな。

  • 大正ロマンホラー。六道ヶ辻シリーズ外伝…という事ですが、本編を読んでません。でも問題なく楽しめました。今からグイン・サーガ読むのはつらいけど、六道ヶ辻シリーズだったら挑戦してみてもいいかな。

  • 大正の貴族さんのお話。
    最初の方はぶっちゃけ飽きるけど終盤が面白い。
    飽きずに最後まで読めた自分偉い…(マテ

  • 伊奈のお姫様とその家臣の娘はお互い美しいことの絆で結ばれ下々の美しくないものを嫌悪し育ってきた。そこに現れるこの世の者とは思われぬ美しい男爵、彼が来てからの奇妙な事件…男爵邸宅へ日本語の喋れぬ令嬢のために誘われる二人だが、主人公の娘はわがままなお姫様の男爵への傾倒によりいくらか冷めながら観察している。
    だが彼らや事件への好奇心は我慢できず、父の心配をわかりながら来訪してしまう。そこで起きるクライマックスに男爵を追いかけてきた竜介が彼女を救うのだった。

    竜介がいなければ、男爵へついて永遠の命を得ていたかも知れない主人公は竜介を看取るまでの恨みを甘く募らせている。それがこの手記だという。
    竜介の一生はこのシリーズでは書かれぬままだったのがなんとも思わせぶりで片手落ちな感、なんでもサーガにする作家は好かん

  • たまゆらの鏡 大正ヴァンパイア伝説
     プロローグ 永遠への序章
     第1章 訪れ
     第2章 いざなひ
     第3章 惑ひ
     第4章 戦き
     第5章 たまゆら
     エピローグ
    あとがき
    角川書店「たまゆらの鏡 大正ヴァンパイア伝説」 2004年5月

  • 寿命が尽きようとする老婆(百合)が、死ぬ前に語った美しく恐ろしい体験。
    大正時代の伊奈(長野県?)。17才の百合が出会った美しい伯爵と、血を抜かれた惨殺死体の謎。

    雰囲気だけで読み始めたけど、百合の一人語りが結構キツイ。世間知らずの名家のお嬢様が、延々美しいものが大好きアピール。めんどくせー(笑)

    終盤で急にヒーローみたいなのが出てきてナンジャコレ?ってなりましたが、本作は何かのシリーズの外伝らしい。あらら。

  • 『六道ヶ辻シリーズ』ってもしかして、一応大導寺の党首である竜介の半生を追うシリーズだったりするか?
    登場しない巻はあるけども、必ず一回以上は名前をみかけた。

    今回の竜介の登場はやや唐突に感じられたが、最後が大団円で終わったのでよしとしよう。
    でも「奥さん、そいつ、女癖ではなく男癖も相当なもんですぜ」と言いたい。

  • 大正浪漫。
    最近執筆されたものだけど、当時のもののように、絢爛な装いの描写が細かくてうっとり。

  • いちおうミステリにしときます。
    うぅう、もうただ登場人物が好きなだけかもしんないですが、このシリーズが好き。もう出ないのかな?浪漫だわぁ。最後の最後に現れて、いいところ全部かっさらっていく竜介に脱帽。シリーズ中、最も少女の矜持とか嫌らしさ、みたいなものが描かれていると思う。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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