- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041518229
作品紹介・あらすじ
白昼の東京駅新幹線ホームでマシンガンが乱射され4人が死傷した。被害者は暴力団組員と舞台女優伊衆院朋子。だが、この事件はさらなる殺人への布石だった…。特捜刑事・香月は単独捜査を開始、朋子の兄で画商の寛治が、フランス名画と共に失踪している事実を掴んだ。しかも絵画は暴力団が売却を依頼したいわくつきの品だった。捜査の途上、ふたたび殺人が起こり、罠に嵌められた香月の運命は?人気シリーズ第7弾。
感想・レビュー・書評
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太田蘭三氏の「顔のない刑事」シリーズ第7作とのことだが、初版が1989年と未だ携帯電話もネットも普及していない時代のお話。
東京駅新幹線ホームで白昼マシンガンの乱射事件が起きる。死亡したのは暴力団の組員と舞台女優の伊衆院朋子だった。
朋子と関係のあった警視庁の特捜刑事・香月功は捜査を開始し、朋子の兄で画商の寛治が、ユトリロの絵画と共に失踪している事実を摑む。しかも絵画は暴力団が売りさばくことを寛治に依頼したものだった。
この香月が「顔のない刑事」なのだが、では目立たない男なのかと言えば真逆である。なにしろ顔に刃物の傷があるは、小指が一本ないは、おまけに背中には昇り竜の刺青が入っているというとんでもない男。
この香月はモテまくる。朋子を始め、捜査で行ったヤクザの情婦とも、監視のために借りた酒屋の娘とも、寛治の元内縁の妻とも関係を持つ。羨ましい限りである。
一応犯人探しもちゃんとあるミステリーだが、それはおまけであくまでも自分がなろうとしてもなれない香月の活躍を楽しむ小説だ。
名画を扱った小説は好きなのだが、このお話ではユトリロでなくても、それこそツボでも軸でもなんでも良い。名画ミステリーとは呼べないが、まあまあ面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
香月シリーズの第7段
もともと本シリーズは山岳描写のある小説だったのでカテゴリーを「山岳小説」に分類していますが本作は奥多摩のハイキングが一度だけ出てくる程度です。
小説自体は娯楽作品としては純粋に楽しめます。
著者プロフィール
太田蘭三の作品





