怖ろしい夜 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 29
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041527139

作品紹介・あらすじ

恋人が何者かに殺され、殺人犯の容疑をきせられたサラリーマンの秋山。事件の裏には意外な事実が!(「夜の追跡者」)。妖しい夜、寂しい夜、暗い夜。様々な顔を持つ夜をテーマにしたオリジナル短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 西村京太郎の初期の短編集。

    恋人に「夜の12時に家に来て」と言われ、12時に訪れたところ、恋人は胸を一突きされて殺されていた。犯人の濡れ衣を着せられ、真犯人を探す。

    西村京太郎では有るが、電車は一つも出てこない作品集である。短いものは20ページくらいか。ほとんどショートショートと言っていいような話もあり、それぞれ作品としてクオリティが高い。

    過去の殺人を想起させる手紙がラジオで読まれ、脅迫を受ける。しかし、過去の殺人事件の目撃者に一向に思い当たらないなど、設定は凝っている。ただ、詰めは甘くて、ではどうやって当時の写真を撮ったのか?などと考え始めてしまう程度の穴は有る。

    一部は星新一作品のようなオチまで付いていたりと、当時の短編小説はレベルが高かったことに気付かされる一冊である。

    電子書籍初心者におすすめ。

  • 標題が夜から始まる名前の6つの短編集です。
    暗い話が多いのですが、読んで嫌な気分になるものばかりではありません。

    なるほどね、そうだろね、ふーんという感じで、それなりに納得感があります。
    「夜の追跡者」は、脱走した容疑者よりも、刑事の方が一枚上手なことと、
    誘拐した子供が無事だったことが何よりです。

    西村京太郎らしい、地を這うようなお話が多い。

  • 昭和61.1.25 初版 380
    秋山は30歳になる中央物産という商事会社の平凡なサラリーマンだ。給料日に、28歳になる恋人の明子と食事をして、結婚を申し込んだら彼女にあと半年待って欲しいと言われた。半年したら叔母の莫大な遺産が入るというのだ。だが、彼女はその晩何者かに殺された。しかも彼女には叔母はいなかった。その上、秋山は殺人犯の容疑をきせられ逃亡するが……。事件の裏に意外な事実が!!(夜の追跡者)妖しい夜、寂しい夜、暗い夜。様々な顔を持つ夜をテーマにしたオリジナル短編集(単行本未収録)
    夜の追跡者・怠惰な夜・夜の罠・夜の牙・夜の脅迫者・夜の狙撃

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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