十津川警部「幻覚」 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041527801

作品紹介・あらすじ

実業家の中山憲之は、謎めいた脅迫電話に悩まされていた。3人の女性から次々と「責任を取って欲しい」という内容の電話がかかってくるのだが、中山には全く身に覚えがない。そんな矢先、脅迫電話をかけていたと思しき女性の1人が死体となって発見された。十津川警部が捜査に乗り出すが、中山も謎を追い、長野県の所別温泉に向かう。十津川と中山がそれぞれ事件を調べると恐るべき陰謀が明らかになり…。傑作長編ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • ○幻覚…夢オチではなく、ちゃんとした本当の事件、そして結構根深い

    食品会社社長の中山は、心理カウンセラーの小暮に、最近3名の女性から電話がかかってくると相談をした。
    その女性たちに共通するのは、
    ・中山が彼女たちにひどいことをしている
    ・中山が偽名で接していた(しかも3名とも違う名前で)
    ・金で解決できるわけでもない
    ということだろうか。
    小暮は中山を励ますことしかできないが、中山には記憶の薄れている一瞬間が過去あって、どうやらその時期を境にこの課題が発生しているらしいときづく。
    女性の一人に求められ振り込んだ銀行口座のある長野に向かうと、長野新幹線上田駅からそれて上田電鉄で別所温泉のある旅館に自然と足が向かった。そこで気づかされたことは…

    犯人の思惑と異なり中山が意外とタフであり、警察に頼らないのはよくないかもしれないが自ら何とか解決したいと考えたのはさすが実業家である。その過程で見つけたのは政治家の関与を匂わす事実だ。それと金が結び付けば、ひなびた旅館であっても事件は連想できるが、なかなかそこまでたどり着かせない西村作品。クライマックスは十津川と亀井の絶妙な攻めを読み飛ばさないでほしいところだ。

  • 「幻覚」というよりは、「悪夢」に近いかもしれない。
    夢に出て来る階段。現実にかかってくる女性からの電話。
    どちらも幻覚ではない。

    登場人物は、食品会社の社長。
    3人の女性から、記憶にない話で追求されている。
    本人もどうも去年の2月の記憶がない。

    精神科医に相談するが、なかなかとっかかりがつかめない。
    二千万を払うが,他の2人が死に,一人が殺人ではないかと
    十津川警部が動き出す。

    最後は急展開する。
    なんとか結末までたどり着けてほっとした。

    推理小説としての出来はよいが、標題だけがやや不満。
    「三人の女と階段」
    が一番良く表現できるが、それを短縮するとどうするとよいだろうか。

  • 南紀白浜などを舞台とした作品です。

  • すらすらっと引き込まれて読めて好きな作品です。
    一つずつパズルのように話がつながっていくのがイイ。

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著者プロフィール

1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞を受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞を受賞。2004年には第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。トラベル・ミステリーで活躍。

「2018年 『房総の列車が停まった日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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