エンドレス・サマー (角川文庫 緑 540-52)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041540527

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  • 1980年代前半に活躍したスポーツ選手にスポットがあてられた短編が収録された1冊
    往年の名選手だけでなく、その近くにいる選手たちにもスポットが当たっているので
    その時の雰囲気、臨場感を別の角度から想像することができる。

    選手は何を思い、何のために職業としてのスポーツに打ち込むのか・・

    栄光はつかんだ瞬間、過去のものとなる。その一瞬のために男たちは前に進む

  • 2014年8月4日読了。

  • 田淵幸一。「三五歳を過ぎて広岡監督と出会い、ころりと豹変できるのは、自分の人生にこだわりとしてひきずっているものが少ないからである。過去を重々しくひきずっている人間は、簡単に変身することはできない。そういう人間は、まず何よりも自分の過去に対して恥じてみたりするものなのだから」p.16/松本匡史。「タイ・カップには、わずか三球で一塁からホームまで生還したという記録がある。ピッチャーが一球投げるたびに、塁を盗んだというわけである。ラビットのぬいぐるみなんて、早く脱いでしまったほうがいい」p.75/宗兄弟。「そのクロスカントリーのとき、途中で氷は食うし、川にとびこんでガブガブ水を飲むし、スイカにかぶりつくし、走りながらですよ。あんなことしてハラが痛くならないのかと思っちゃう。本人たちは全然平気でね、五時間ちょっとで走り抜いてしまった。こいつら基本的に野生児なんだなと、つくづく思いましたね」p.122/奥寺康彦。「新しいことを始めるには、いつだって不安がつきまとうものさ。失敗するかもしれない。とりかえしのつかないことになるかもしれない。それでも勇気をもって、やってみるべきだと思う。自信をつかめる瞬間がやがて、やってくるかもしれない。トライしないことには、何も始まらない」p.199/ 3/7ー20にすこしずつ読んだ。

  • 2012年1冊目

  • スポーツノンフィクションというジャンルは山際淳司で知った。有名な選手はモチロンのこと、高校野球の無名な選手に対しての丹念な取材。そのとき何を思っていたのか、実際にどうプレイされたのかが精密に再現されていく。スポーツでは全て一瞬で終わってしまうプレイの中にも様々な思いが錯綜する。山際淳司が亡くなってしまい新刊が出されないのがすごく残念だ。

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著者プロフィール

作家。1948年神奈川県生まれ。中央大学法学部卒業後、ライターとして活動。80年「Sports Graphic Number」(文藝春秋)創刊号に掲載された短編ノンフィクション「江夏の21球」で注目を集める。81年同作が収録された『スローカーブを、もう一球』(角川書店)で第8回日本ノンフィクション賞を受賞。NHKのスポーツキャスターとしても活躍。95年5月29日没。著書多数。傑作選に『江夏の21球』『衣笠祥男 最後のシーズン』(いずれも角川新書)。

「2020年 『たった一人のオリンピック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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