バイバイ、エンジェル―ラルース家殺人事件 (角川文庫 (5653))

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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041563014

感想・レビュー・書評

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  • 探偵小説としても充分面白いが、最後半の頭でっかちの思想とその暴走こそが主題。
    明確に書かれているわけではないが、こうした思想を持つのはみんな若者だったり、いじめられっこの怨念がそうした思想に転化していたり、それに打ち勝つのは”賢者”的な経験とそれに基づく思想だったり、というところに作者の思想(予断かもしれない)があるように思う。ある意味、厳密には検証がしようがないので、いわば”シミュレーション”としての小説という形態になるわけだ。
    思想の暴走の恐ろしさ、という観点ではこれはとても普遍的で今でも実感を持って読める小説である。

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著者プロフィール

1948年東京生まれ。1979年、デビュー作『バイバイ、エンジェル』で角川小説賞受賞。1998年『本格ミステリの現在』編纂で第51回日本推理作家協会賞受賞。2003年『オイディプス症候群』と『探偵小説論序説』で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を同時受賞。2012年『探偵小説と叙述トリック』で第12回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞。現象学を駆使する矢吹駆が登場する『サマー・アポカリプス』『哲学者の密室』や伝奇ロマン『ヴァンパイヤー戦争』シリーズなど著作多数。小説のみならず評論においても旺盛な活動を続ける。

「2017年 『転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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