幻想としての経済 (角川文庫 (5672))

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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041567012

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  • 『経済人類学』(講談社学術文庫)につづいて刊行された本で、前著では十分に展開されることのなかった著者の自由なスタイルでの思索が見られる論考が収録されています。

    著者の基本的な主張は、いわゆる未開社会におけるポトラッチや資本主義における消費のうちに、バタイユの論じた「蕩尽」の意義を認めるというもので、こうした視座に立って貨幣のシンボリズムや人間社会における聖性とエロティシズムなどの謎を解き明かそうとしています。

    おなじようなテーマをあつかった本で、一般の読者に向けて自由に語った『パンツをはいたサル』(カッパ・ブックス)がありますが、本書はかろうじて学術書のスタイルを維持しており、著者の思想について明瞭な見通しを得たいという読者にとっては本書のほうが有益ではないかと思います。

  • [要旨]
    なぜ人間は過剰な生産と過剰な消費を追いかけるのか。呪術・エロス・象徴・タブー・無意識など、人類の深層に横たわるものを交換・互酬・分配など経済行為の核心にかかわるものとしてとらえ、根源的な視点から、経済学の再構築をはかる画期的な視座。

    [目次]
    経済人類学序説(幻想としての経済);経済人類学の方法(実在と象徴―経済人類学の基礎概念;聖なるものと経済);貨幣のエロティシズム(貨幣のエロティシズム;貨幣と人体);制外者の幻想(同性愛の経済人類学;ポルノグラィーと魔女―性的タブーの歴史的・人類学的考察);経済人類学は解読する(失われた千年王国とアメリカ―日米経済摩擦と文化のパラダイム;病にかかった江戸時代;市場社会への迷い道―ヨーロッパと日本はなぜ病気になったのか);遠視のなかの経済人類学(経済人類学の世界;精神のエントロピー;可視の構造と不可視の構造―マッハとポランニー)

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